ETAP7 (Arveyheer-Ulanbaatar)

夜明けの前に…

今日のスタートは朝6時。ということはブリーフィングが5時でおきる時間は4時…のハズがおきてみると4時半。あ〜っ。やってしまった!!!寝坊だ〜!!!
普段は、ご飯→着替え→撤収→ブリーフィングの順番なのですが今日は変更です。着替え→撤収→ご飯&ブリーフィングの順が一番移動距離が少なくて時間がかからないはずです。おまけに昨日はダッフルバッグの到着が遅かったのでマップをまだ巻いていません。余計に時間がありません。吐く息が白いくらい寒かったのですが寒いなんて言ってられないくらいあわてました。ブリーフィングの前にマップを巻いてしまいます。それでご飯を食べながらブリーフィングを聞きました。急いでランチパックをもらってキャメルバッグを作ります。あ〜エコクラスはもうスタートしてるよ…。いつものようにバタバタキャンプを走り回っていました。
バイクのところへ行ったのはトップが既にスタートしてからでした。と、ICOの照明がつかないのに気づきました。うーん距離がわからないということは、今日もまずは迷子のはず。西村さんは私のすぐ後ろのスタートなので明るくなるまで今日もくっつき虫をすることにしました。

今日はSSが2本あります。最初のSSは約100km。ハラホリンという町までのSSです。スタートしてからマップを見たりしていると西村さんがスタートしました。で早速追跡?開始です。が…7km付近で間違ったみたいです。あれ??おかしい。分岐は見えないし。あるはずの電線はないし。周りのみんなも迷っているようです。止まって位置を確認をはじめます。ふと気づくと西村さんは私のマップを覗き込んでいます。良く見ると西村さんのマップケースには照明がありません。そりゃ、迷子になるわ。とおかしくなりました。ICOが無くても走れる人はいるかも知れませんがMAPが無くても走れる人はあまりいないような気がします。空はうっすらと夜が明けてきていてもうすぐマップもICOも見えるようになりそうです。景色も徐々に見えてきていて道路の反対側にかすかに電線が見えました。あれだ。走り始めると周りのみんなも電線に気づいたようで一斉に電線の方に走り始めました。
しばらく川沿いのくねくねした道を行きます。。随分、都会になってきたのか、道沿いのあちこちに家が点在しています。今日も緑が綺麗です。

22km地点のコーションでわだちにはまって転倒。坂の頂上から水が流れた跡が溝になっていて底にはまってゴロゴロと。前にも数人転倒していたらしくて人がたくさんいたので助けてもらいました。まだ目が覚めていなくて機嫌が悪いのに早速コケてぶ〜たれてました。

ここから10キロほど行ったところにはダブルコーションでした。橋の部分がダブルコーションなんですがその前でたたずんでいる人が…。エコクラスのizumiさん。橋の手前に空いていた大穴に愛車シェルパが見事にはまっていました。本当に見事にスポっと。後続の人と5人ほどで引き上げました。本人もシェルパも問題は無いらしく再スタートです。それにしてもこんな大穴にスポッととは、はまるときはメチャメチャ怖かったでしょうね。


この先20kmほどは電線沿いのピストでした。電線沿いのピストは好きです。モンゴルって都会じゃない限り電線があちこちに走っていることはないので迷わないからです。そして50km付近まで来たのですが…ん??数字が分かりません。数字は読めるのですがその意味がわかっていないようです。ICOには51.3kmと表示されていて次のコマ図は51.91km。51.3と51.91ってどっちが先なんだっけ???そんな感じで分岐がどこなのかさっぱり分かりません。幸いにして周りに人がいたり分岐の近くでヘリに越されたのでヘリの方向へ行ったりそんな感じでミスコースはしなかったのですが、この数字が理解できないという不思議な状態が70km付近まで続きました。最終日になって疲れているのか気が抜けているのか分からないけどボケてしまうとは…

80km付近からは、締まった広いピストに出ました。川沿いで時々マディーになっているところがあって突っ込んだらドロドロになってしまいそうです。高速なコースなのですが相変わらず時速80kmで走るので次々に越されました。SSゴールでこのSSがキャンセルということを知らされました。トップの数人はヘリがつく前にゴールしてしまったらしいのです。信じられん。

朝のSSのゴール後はハラホリンの街中をリエゾンして。途中のガソリンスタンドで給油します。ここでトイレタイムです。朝寝坊をしすぎてトイレに行っていなかったのです。

ハラホリンの寺院の前で記念撮影のため集合です。スーパーカブの坂本さんも30分ほどでやって来ました。記念撮影が終了すると、スタート時間まで少し時間があります。朝ご飯を、あまり食べられなかったのでランチパックのパンとゼリーを押しこみました。そういえば、今年のランチパックは魚肉ソーセージがありませんでした。ランチパックに入っている魚肉ソーセージはランチパックの中で間違いなくNo.1だったのに残念です。

   

いよいよ最後のSSです。あと400km走ればゴールです。
スタートしてすぐに、川渡りです。右に走っている用水路を渡らなければならなかったのですが、入り口を見落として真っ直ぐ行きました。数百メートル走ってミスコースに気づいて戻りました。今日の川も深いし水は冷たいのです。昨日に続き勢い良く飛び込みすぎて頭から水をかぶりました。寒い…これで後400キロ走るのか…ちょっと憂鬱です。

そこから先、綺麗なポプラ並木があったり、赤い倉庫が合ったり、なかなか今日は見るものがたくさんあります。17km地点のキャノン砲のところで早速迷子になりました。というか道と地図を良く見ていなかっただけで、矢印はまっすぐと書いてあるのに左の道を行ってしまって、おまけに地図に無い川を渡ろうとしました。。本当に意を決してアクセルを開けたところで後ろから来た西村さんが"待った!!"と止めてくれました。今考えると結構深そうでメチャメチャ汚い川でした。
キャノン砲の集落を過ぎたら緑の丘でした。

CP1は峠にあるらしくCP手前の坂が結構な斜度でした。あーこれ、止まったら大変だなあと注意をはらってXRが止まらないように走らせます。XRはラリー用にリヤのスプロケを5丁落としたのと、モンゴルに持ってきてからセッティングを出せなかった(時間がなかったんじゃなくて分かんなかった)のとで標高の高いところの上り坂は大変なのです。CPのちょっと手前で山頂を越えた瞬間、目の前に大きな湖が広がりました。こんなきれいな風景を見たのは初めてかも知れません。CP担当は小松さんでしたが、こんなところに何時間もれるなんてウラヤマシイ。なんてちょっと思ってしまいました。CPの先の下り坂も結構な斜度があって、タンクにたくさんガソリンが入ったXRでは下るがメチャメチャ怖かったです。というかモンゴル人はここを車で走っているのでしょうか!!絶対におかしいと思います。(っていうかこの坂、直登ラインです)
坂を下ったら右折して湖の周りをぐるっと回ります。湖の畔にはツーリストキャンプがありました。こんなきれいなところなら今度は旅行で泊まりたい。と本気で思ってしまいました。

そこからは超高速ピストでした。道の周りには背の高い草が生えていて隣のピストは見えないのですがあみだくじのように10本ほどのピストが絡み合っています。あまりにもピストの端っこを選んでしまうと1本だけ他の方向へ行っていたり、アミダくじです。いったいどこを走ればよいのだろう?と最初は戸惑ってしまいました。路面は固くしまっていてギャップの多い舗装路のようです。このピストは手への振動がすごくてなかなか厳しいピストでした。

やっぱしナビがだめ

226kmまでは順調にこなしました。が、227.15kmの橋を渡った先の分岐がいまいち自信が無りません。前からA-TEC パジェロが戻ってきました。この先にかかれている看板が無いそうです。私もそこまで行ってみたのですがやはり看板が見当たりません。仕方なく、村まで戻りました。何度やっても結果は同じ…。7、8回往復したかもしれません。でも他の解も見つけられなかったのでこのコマを飛ばして先に進も事にしました。数百メートル進むと次のコマにある形をした交差点がありました。どうやらここで正解のようです。そこからは少し砂っぽい渓谷を20kmほど走りました。渓谷を出ると分岐がりました。真っ直ぐ行きます。10kmほど走るとGPSが徐々に右を向き始めました。間違ったかも…とGPSとにらめっこしていると突然バイクが右へ走り出しました。ストレートでバイクが右に曲がるなんてもうパニックです。ハンドルを押さえて徐々に減速してどうにかバイクを止めました。

ちょっとピンチ…かも

どうやらパンクらしい。2日目といい今日といい何で時間のない日にパンクするんだよー!!!GPSの矢印も右を向いたままだし!!!バイクを止めて少し考えました。やっぱしミスコースです。コマ図をひとつ飛ばしていました。おまけに今日はチューブを持ってきていません。やばいぞ私。ここでパッチを貼るかオンコースまで戻るか考えて、結局オンコースに戻って後続の方にチューブを頂くことにしました。ヘビーチューブにはパッチが付かないという聞いたことがあるからです。ウランバートルまでまだ100キロ以上あるわけでまたパンクしたら私の根性が持つかどうか分かりません。そんなわけでそのまま来た道を戻ります。ストレートでも右へ右へ行こうとするバイクを押さえているのがやっとです。右カーブは快適なのですが、左カーブは大きなRでも歩くくらいのスピードでしか走れません。細かいコーナーに至ってはバイクを降りて押さないと曲がれそうにありません。そんな長い長い10kmを戻って、ミスコースした分岐にたどり着きました。そして修理の準備をしつつ後続を待ちます。何人かに止まってもらって結局チューブを持っていたのは赤木さん。早速、チューブ交換を開始です。今回は何事も無く修理を完了しました。赤木さんはチューブをくれた上に修理を手伝ってくれておまけに最後まで待っててくれました。なんていい人だ!!!で、ゴールまで一緒に行くことにしました。先頭は私。赤木さんはナビゲーションは苦手だからと言っているけど私の迷ナビゲーションも相当なものだと思うんだけど…まあいっか。レスコンまで後20km。最初は修理したばかりだったのでゆっくり走りましたが、大丈夫そうだったので結構飛ばしました。

レスコンに着いたのは16:50頃。今日は19:30までにゴールしないとパレードにおいていかれてしまいます。ってミーティングで言っていました。レスコンで30分休憩を取って出発できるのは17:20。2時間ちょっとで残り125kmを走らなければならない計算です。この時間が、私にとってはギリギリでミスコースしたらまず間に合わない時間です。ですが、実力以上のことは出来ないわけで、ゴールに19:30に着くためムリせずに全力で!走ることにしました。

←時間がないといいながらレスコンでは馬に乗ったり…

レスコンを出てからは、ICOの時間と残りの距離をにらめっこしながら(といってもいくら走っても到着時間は遅れていくばかりなのですが)私に出せる最高のスピードで走りました。途中CAP走行が出てきてあーまた迷うかも・・・終わったかな。と思ったけどあきらめずに。分からない所は止まって考えて残り10kmまで来ました。残りはまっすぐなことを確認したらとにかく全開でした。この10kmはSSERのSSのように思いっきり全開でした。ゴールの1kmほど手前でまだパレードがスタートしていないのが分かったときには今大会で一番感動したかも知れません。ゴールタイムは19:32。2分遅刻ですがパレードに間に合ったのでよしとしましょう。

こうしてすべてのSSを走り終えてもなんだか完走したなんて実感が湧きませんでした。最後にバタバタしすぎて何も考えられないくらい急いだからかも知れません。


←旦那様も無事にゴール。初めてなのに器用に走った。
  やはり旦那様にはかなわない。


←ゴール後。疲れとります。

ウランバートル郊外からはコンボイでパレードです。朝のスタート順に並んで表彰式のあるスフバートル広場まで走ります。これが結構危険なんだ。信号は完全無視でパトカーが先導しているんだけど一番前だけ。後ろは離されるは地元の車が横から入ってくるわ。だからといって置いていかれたら道が分からん。既にコマズを読むのはやめてしまったし…そんなこんなである意味一番危険な60キロを走ってようやくゴールにたどり着きました。完走した実感がわいたのはここでフィニッシャーズメダルをもらったときか知れません。

←ゴール地点にて私のバイクと西村さんのバイク


やり始めたことは最後までと思って早3年。長かったといえば長かったような気もします。

最後にThanks!!

前回、私をモンゴルに連れてきてくれた岩崎副隊長、まこちゃん、田島さん。海外へラリーをしに行くというキッカケを与えてくれたことをとても感謝しています。今になって思うのですが、どんなに上手く走れるようになって、海外に出ても私の性格では結局最初はリタイヤするような気がします。学ぶことの多かった2002年大会でした。なかなかモンゴルの大会がなくて2度目が2005年になってしまいましたがようやく完走できました。ありがとう!

そして、こかすたびにバイクを起してくれた西村さん、時にはナビ、時には話し相手、西村さんがいなければ私は完走していません。ありがとうございました。

うなぎさん、毎日夜までマシーン整備ありがとうございました。こかしてあちこち曲げて帰ってきても翌朝にはきれいなマシーンでスタートすることが出来ました。そしてゴールに着けばどうにかしてくれる。と毎日ゴールへ帰る励みになりました。

最後に、このレポートを読んでいったい何をしにいったんだか??とか全然ラリーじゃないし。と思われる方がいらっしゃることでしょう。はっきり行って私、レースに出ていましたが人と競うということはしていませんし、自分の力で進もうともしていません。連れて行ってくれるという人にフラフラついていって結果としてはウランバートルにゴールしていたというレポートです。お世辞にも模範的とはいえませんがこんなんでも完走することが出来るということを書きたかったのです。行きたいけど大丈夫かなあ?と思っている方いたら、案外いけるかも知れません。ただ最低限、自分でどうにかすることが出来るだけの予習は必要ですけど。

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