祈祷会「ウェストミンスター小教理問答」の学び29   2020/03/04

「しかし、人は律法を行うことによってではなく、ただイエス・キリストを信じることによって義と認められると知って、私たちもキリスト・イエスを信じました。律法を行うことによってではなく、キリストを信じることによって義と認められるためです。というのは、肉なる者はだれも、律法を行うことによっては義と認められないからです。」

ガラテヤ2章16節

(1)義認とは何か
 第32問で、有効に召される人に与えられる恵みが「義認、子とすること、聖化、この世において、それらに伴い、あるいはそれらから生じるさまざまな恩恵」と教えられたのを受けて、今日の第33問からはその一つ一つが説き明かされていきます。そこで最初に取り上げられるのが、私たちの信仰の最も中心にあるといってよい義認の教えです。第33問を読みます。「問:義認とは何ですか。答:義認とは、神の無償の恵みの行為であり、それによって神は、わたしたちのすべての罪を赦し、わたしたちを神の御前に義なる者として受け入れてくださいます。それはただ、わたしたちに転嫁され、信仰によってのみ受け取られるキリストの義のゆえです」。
 このように、義認の中心は主なる神が「わたしたちのすべての罪を赦し、わたしたちを神の御前に義なる者として受け入れてくださる」ことにあります。それは、本来なら罪ゆえに神の御前に義とされないはずの私たちのために、神の御子イエス・キリストが身代わりとなって十字架の贖いを成し遂げてくださったゆえに成り立つものでした。しかもそれが「神の無償の恵みの行為である」というのです。ガラテヤ書2章16節が「律法を行うことによってではなく、キリストを信じることによって義と認められる」と言い、ローマ書3章24節が「神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いを通して、価なしに義と認められるからです」と言うとおりです。宗教改革によって生み出されたプロテスタント教会は、まさにこの救いの問題、救いは私たちの行いによるのか、それとも全くの恵みによるのかということを巡ってローマ・カトリック教会から分かれ出てきたのであって、私たちにとって信仰義認の教えは「それによって教会が立ちもし、倒れもする条項」といえるのです。

(2)神の法廷での決定
 義認の教えについて私たちがよく理解しておきたいのは、これが「わたしたちのすべての罪を赦し、わたしたちを神の御前に義なる者として受け入れてくださる」神の行為、神の決定であるということです。私たちの現実がどのようであったとしても、御子イエス・キリストの贖いを聖霊によって信じ受け入れる時、私たちのすべての罪は確かに赦され、神の御前に義と認めていただくことができる。それは神の法廷で下された無罪判決といってもよいものです。実際に代々の教会は、義認の教えをこの世の法廷になぞらえて理解してきました。
 裁判官である神の前に被告として私たちは立たされ、私たちは自分の犯した罪ゆえに有罪判決を下され、死刑になるはずになった。ところが刑の執行があるかと思いきや赦免が宣言される。いったいどうしたことかと呆気にとられる私たちに裁判官は驚くべき事実を告げる。それは裁判官が私を有罪にする代わりに自分の愛するひとり子を有罪とし、私の身代わりに死刑に処したというのです。こうして罪に対する処罰は下されたので、私はもはやその罪を問われずキリストの身代わりによって罪赦され義と認められることができたのでした。しばしば「代償的贖罪」と言われる教えです。

(3)キリストのおかげで
 私たちは私たちが無償で義と認められるために、キリストの大いなる犠牲、いのちの代償が支払われたことを忘れてはなりません。私たちを義と認めることは父なる神にとって決して簡単なことではなかったのです。しかし父なる神はご自分の御子イエス・キリストを十字架につけるほどの愛をもって私たちを愛してくださり、御子イエス・キリストも私たちを愛するがゆえに、この父なる神の御心を最後まで全うしてくださったのです。
 このように考えてみますと、義認の教えを「キリストのゆえに」という言い方で、単に法的な事柄として捉えるだけでは十分とはいえないということに気付かされます。むしろ「キリストのゆえに」という言葉は、「キリストのおかげで」と言い換えてもよいかもしれません。事実、そのようにしてキリストの十字架の御業を恩義に感じることがなければ、この神への感謝も献身も生まれてくる余地はないでしょう。私たちは教理の言葉を学ぶときに、これを単なる救いの論理として味気ない教えの言葉として受け取るのではなく、そこにこめられた神の愛を深く受け取り、キリストのおかげという贖いの御業に深く恩義に感じ、その意気に感じてキリストに従っていくものでありたいと思うのです。
 キリストの義が私たちに信仰をもって受け取られるとき、私たちの生き方が、私のために命を捨ててくださった方のために生きるようになる、そのようなキリストの愛と命に生かされる信仰の歩みを続けてまいりたいと願います。

 

 



日本同盟基督教団 徳丸町キリスト教会
〒175−0083
東京都板橋区徳丸6−24−10
TEL 03−3935−3405
FAX 03−3935−3445

メールでのお問い合わせ
管理人


Copyritht ©The Evangelical Alliance Mission Tokumarucho Christ Church All Rights Reserved.