祈祷会
ウエストミンスター小教理問答講解24

 「神は、私たちが行った義のわざによってではなく、ご自分のあわれみのゆえに、聖霊による新生と更新との洗いをもって私たちを救ってくださいました。神は、この聖霊を、私たちの救い主なるイエス・キリストによって、私たちに豊かに注いでくださったのです。」(テトス3:5-6)

(1)キリストのあがないと聖霊の働き
 これまで第21問から28問にかけて、私たちの罪からの唯一のあがない主であられる主イエス・キリストのご人格とその三重の職務について学んできました。いよいよ今日の第29問からは、キリストが十字架によって成し遂げてくださったあがないの御業が、どのようにして私たちにもたらされるのかという主題が取り上げられていきます。そこで今日は第29問と第30問の二つの問答を学ぶことにいたします。まず第29問を読みましょう。「問:キリストが手に入れたあがないは、どのようにして私たちに分け与えられますか。答:キリストの手に入れたあがないが、私たちに分け与えられるのは、キリストの聖霊がそれを私たちに有効に当てはめてくださることによってです」。これまで小教理問答を学んでくる中で、ここではじめて「聖霊」という言葉が出てきました。こうして父なる神、御子イエス・キリストとともに三位一体の神の各位格が出揃うことになったわけです。
 私たちは父なる神や御子イエス・キリストについて教えられるほどには、聖霊の神の存在と御業についてあまり多くを知っているわけではありません。しかし実際には聖霊のお働きは私たちにとってもっとも身近なものといってよいのです。なぜなら聖霊の神こそが、私たちの救いのためになくてならないお働きを果たしていてくださるお方だからです。このことの消息を明らかにするのが今日の第29問でした。ここで小教理問答は「キリストの手に入れたあがないが、私たちに分け与えられるのは、キリストの聖霊がそれを私たちに有効に当てはめてくださることによる」と言いました。つまりあの二千年前の遠く隔たったゴルゴダで成し遂げられたキリストのあがないが、どうして私の救いと関わるのか、この隔たりを繋ぐものが聖霊のお働きであるということなのです。父なる神が永遠の聖定に基づいてお立てくださった恵みの契約は、御子イエス・キリストの十字架と復活によるあがないの御業によって実行に移され、こうして成し遂げられたあがないが私たち一人ひとりに分け与えられるために働いてくださるのが聖霊の神の御業です。聖霊はそのようにして私たち一人ひとりの中に御言葉とともに働いて、キリストへの信仰を起こし、キリストのあがないを受け入れさせてくださるお方なのでした。こうして父、子、聖霊の三位一体の神がこぞって私たちの救いのために働いていてくださるという恵みの事実を、深く心に留めておきたいと思います。

(2)聖霊によるあがないの適用
続いて第30問を読みます。「問:御霊は、キリストの手に入れたあがないを、どのようにして私たちに当てはめてくださるのですか。答:御霊が、キリストの手に入れたあがないを私たちに当てはめてくださるのは、私たちの中に信仰を働かせ、それによって私たちを有効召命においてキリストに結びつけることによってです」。ここではさらに進んで、聖霊の神がどのようにキリストのあがないを私たちにあてはめてくださるかが教えられています。小教理問答はこれを「私たちの中に信仰を働かせる」こと、「それによって私たちを有効召命においてキリストに結びつけること」と説明しています。まず「信仰を働かせる」ことについてはIコリント12章3節で次のように言われています。「神の御霊によって語るものはだれも、『イエスはのろわれよ。』と言わず、また、聖霊によるのでなければ、だれも、『イエスは主です。』と言うことはできません」。つまり、私たちがイエスを主と告白し、救いに招き入れられるのは、ひとえに聖霊が私たちの中に信仰を働かせ、そのような信仰を与えていてくださるからにほかならないのです。
 次に「有効召命においてキリストに結びつける」ということについてですが、先の第29問でも、聖霊がキリストのあがないを私たちに有効にあてはめてくださると言われていました。いずれの場合もポイントは「有効に」という一語です。「有効召命」という言葉については次回の第31問であらためて取り上げられますが、一言だけ言っておけば、「有効に」とは、目的に適って最も相応しく、確実なことを表しています。つまり神が選び、キリストがあがなってくださった者は、聖霊によって確実に救いに招かれ、召してくださるのであって、聖霊のお働きが無効になることや、不確実に終わることは決してないのです。それほどに確かな御業をもって聖霊はキリストのあがないを私たちに確実にもたらしてくださるのです。このことを小教理問答は「有効召命においてキリストに結びつける」と表現します。これはIコリント1章9節の御言葉によって教えられることです。「神は真実であり、その召しによって、あなたがたは神の御子、私たちの主イエス・キリストとの交わりに入れられました」。この御言葉には「聖霊」という文字は出てきませんが、しかし今日の第29問、第30問を読めば、この神の召しによってキリストとの交わりに入れられることそのものが、紛れもなく聖霊の神の御業であることを証ししていると言えるのです。
 最後に、聖霊が私たちを「キリストに結びつける」という、いわゆる「キリストとの結合」の教えについて、大教理問答の第66問の言葉で補っておきたいと思います。そこにはこう記されています。「問:選びの民がキリストと持つ結合とは、どのようなものですか。答:選びの民がキリストと持つ結合とは、それによって選びの民が、霊的かつ神秘的に、しかし現実的で不可分に、彼らの頭であり、夫であるキリストに結ばれる、そのような恵みの御業です。それは、彼らに対する有効召命においてなされます」。このように聖霊が私たちにもたしてくださるキリストとの結合は、霊的かつ神秘的、現実的かつ不可分というまさに私たちの信仰と生活の全領域、心と体の全体にわたるトータルで十分な結びつきであり、しかも頭とからだが切り離されず、夫と妻が愛と信頼と尊敬の中で結び合うように、分かちがたい愛の交わりを形づくる、私たちにとっての最も大切ないのちの交わりの姿なのです。

 



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