祈祷会
ハイデルベルク信仰問答講解25

 「けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。」(ピリピ3:20)
 
(1)再臨の慰め
 前回に引き続いて第19主日の問答を学びますが、今日はその最後の部分である第52問、使徒信条では「かしこより来たりて、生ける者と死ねる者とを審きたまわん」と告白される再臨と審判を取り上げます。これまでたびたび指摘したように、ハイデルベルクは使徒信条の解説において、とりわけ私たちの救いに関する教えを述べる時には「どのような益があるか」という問いの形を用いてきました。先の第51問でも、それ以前の部分でも同様のことが言えます。ところが、今日の主イエスの再臨を教える箇所では「益」ではなく、「慰め」が問われています。ちょうどハイデルベルクの第1問で「生きるにも、死ぬにも、あなたのただ一つの慰めは何ですか」と問われたあの「慰め」が再びここで問われているのです。
 「再臨」「終末」「最後の審判」というと、私たちは何かしら恐ろしい地球滅亡の物語を
連想しがちです。ところが聖書の語る再臨は「慰めである」とハイデルベルクは解説します。「わたしがあらゆる悲しみや迫害の中でも頭を上げて、かつてわたしのために神の裁きに自らを差し出し、すべての呪いをわたしから取り去ってくださった、まさにその裁き主が天から来られることを待ち望むように、です」。確かに私たちの地上の歩みの中には悲しみや迫害があって、それは私たちの頭を重く押さえつけ、もたげさせるような経験です。主イエス御自身も「あなたがたは世にあっては患難があります」(ヨハネ16:33)と語られました。しかしそのような患難の中にあっても私たちが「頭を上げ」ることができるのはなぜか。それはすでに世に打ち勝たれた栄光の主イエス・キリストが再び来られて私たちを天の御国へと迎え入れてくださるからなのです。
ハイデルベルクは、この再臨の主イエスを「天からの裁き主」と語ります。確かに、再臨の時、私たちは裁き主なる主の御前で審判を受けなければなりません。「私たちはみな、キリストの裁きの座に現れて、善であれ、悪であれ、各自その肉体にあってした行為に応じて報いを受けることになるからです」(IIコリント5:10)とある通りです。そうすると再臨は私たちにとって慰めどころか、これまた恐怖の経験と受け取られるかも知れません。しかしこの裁き主は「かつてわたしのために神の裁きに自らを差し出し、すべての呪いをわたしから取り去ってくださった、まさにその裁き主」と語られているように、すでに私たちが受けるべき裁きを御自身において引き受けてくださった贖い主でもあられる。ゆえに、私たちは戦々恐々としながら裁き主の前に立つのではなく、もはやすでに罪許された神の子として、義の衣を着せられた者として御前に立つことが許されるのです。

(2)再臨の希望
 だからこそ、ハイデルベルクは再臨の希望として次のように語るのです。「この方は御自身と私の敵をことごとく永遠の刑罰に投げ込まれる一方、わたしを、すべての選ばれた者たちと共にその御許へ、すなわち天の喜びと栄光の中へと、迎え入れてくださるのです」。私たちに与えられている再臨の希望は「天の喜びと栄光の中へと、迎え入れて」いただくという約束です。この約束の確かさに生きる時、私たちは頭を上げることができるのです。主イエスは言われました。「そのとき、人々は、人の子が力と輝かしい栄光を帯びて雲に乗って来られるのを見るのです。これらのことが起こり始めたなら、からだをまっすぐにし、頭を上に上げなさい。贖いが近づいたのです」(ルカ21:27-28)。地上の絶えざる苦しみの中で、しかし私たちは天の喜びと栄光に向かって体をまっすぐに伸ばし、頭を上げて、やがて来られる主イエス・キリストを待ち望んで生きることができる。これが主イエスの再臨のもたらす慰めなのです。
 パウロはコリント第二の手紙5章で最後の審判に臨むにあたり、「私たちの念願とするところは、主に喜ばれることです」と語りました。別の訳では「ひたすら主に喜ばれる者でありたい」となっています。主の裁きの座に立つ時に、ひたすら主に喜ばれる者でありたい。これが私たちの地上の生を形作るものです。主に喜ばれる者として、天の喜びと栄光の中に迎え入れられる。主イエスがそのために贖いを成し遂げてくださった。この福音の恵みにいつも立ち返って、体を伸ばし、天に向かって歩む者でありたいと願います。

 



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