祈祷会
ハイデルベルク信仰問答講解24

「神は、その全能の力をキリストのうちに働かせて、キリストを死者の中からよみがえらせ、天上においてご自分の右の座に着かせて、すべての支配、権威、権力、主権の上に、また、今の世ばかりでなく、次に来る世においてもとなえられる、すべての名の上に高く置かれました」。(エペソ1:20,21)
 
(1)キリストの着座を告白する意図
第19主日は、使徒信条の中で「全能の父なる神の右に座したまえり」という告白、キリストの「着座」と呼ばれる所と、「かしこより来たりて、生ける者と死ねる者とをさばきたまわん」という告白、キリストの再臨と審判についての所です。これまでのところで十字架と復活と昇天と続くキリストの贖いの御業について学んできましたが、それらの重要性に比べて、天へと挙げられたキリストが父なる神の右に着座されたことの固有な意味についてはそれほど深く問われることはありません。ところが第50問はキリストの着座の持つ極めて重要な意図を指摘しています。それは天において「ご自身がキリスト教会の頭であることをお示しになるためであり、この方によって御父は万物を統治なさるからです」ということです。
 冒頭に読んだエペソ書によれば、今日父なる神は、天にあるキリストを通してこの天地を支配、統治され、キリストご自身はその支配と統治を、聖霊において福音の宣教を通して実行されています。このようにしてキリストは人類の罪のかしらであるアダムにおける罪を贖って下さったことによって、今や罪と死の支配を取り除き、新たに第二のアダムとして御言葉と御霊による支配を遂行されて、天地万物を回復し、再創造しておられるのです。ですから、ここでハイデルベルクがキリストを「教会の頭」と呼ぶ時の教会とは、神の御霊によって万物を支配される所、すなわち「神の国」なのです。そうであるならば私たちの教会を通しての福音宣教もまた次のように位置づけられるでしょう。すなわち、福音宣教とは単に人々を救いに招き、教会へと連ねさせる働きにとどまらず、そこから福音宣教へと召して全世界へと派遣し、それを通して人々とこの天地を天にある頭なるキリストの支配へと向けしめる大いなる働きでもあるということです。

(2)キリストの着座の益
続いて教会の頭であられるキリストが天に着座されていることで、私たちにどのような益があるかが教えられます。第51問によれば「第一に、この方がご自身の聖霊を通して、ご自身の部分である私たちのうちに天からの賜物を注ぎ込んで下さるということ。そうして次に、私たちをその御力によってすべての敵から守り支えて下さる、ということです」。
 使徒信条はキリストへの告白に続いて聖霊への告白に向かいますが、すでに昇天の教えとここでの着座の教えの中で、実質的に聖霊の教理が展開されています。先の第49問では昇天のもたらす益の一つとして、私たちの救いの保証として聖霊が送られることが述べられていましたが、この第51問では聖霊によって天からの賜物が分け与えられることと、聖霊によって教会が守り支えられることが教えられています。第一の天からの賜物とは何でしょうか。エペソ書を見てみましょう。「しかし、私たちはひとりひとり、キリストの賜物の量りに従って恵みを与えられました。そこで、こう言われています。『高い所に上られたとき、彼は多くの捕虜を引き連れ、人々に賜物を分け与えられた。』 ・・この『上られた。』ということばは、彼がまず地の低い所に下られた、ということでなくて何でしょう。この下られた方自身が、すべてのものを満たすために、もろもろの天よりも高く上られた方なのです。・・こうして、キリストご自身が、ある人を使徒、ある人を預言者、ある人を伝道者、ある人を牧師また教師として、お立てになったのです。それは、聖徒たちを整えて奉仕の働きをさせ、キリストのからだを建て上げるためであり、ついに、私たちがみな、信仰の一致と神の御子に関する知識の一致とに達し、完全におとなになって、キリストの満ち満ちた身たけにまで達するためです」(エペソ4:7-13)。このように天にあるキリストは賜物として教会に仕え人をお立てになり、彼らを通してご自身の統治の業を進めておられます。この仕え人による教会の統治は聖霊の働きによっているのです。
 第二に教会をすべての敵から守り支えて下さるということについては、ヨハネ福音書の御言葉を見ておきましょう。「わたしの羊はわたしの声を聞き分けます。またわたしは彼らを知っています。そして彼らはわたしについて来ます。わたしは彼らに永遠のいのちを与えます。彼らは決して滅びることがなく、また、だれもわたしの手から彼らを奪い去るようなことはありません。わたしに彼らをお与えになった父は、すべてにまさって偉大です。だれもわたしの父の御手から彼らを奪い去ることはできません。わたしと父とは一つです。」(ヨハネ10:27-30)。
 ここにキリストがご自身の教会の羊飼いとしてその群れをお守りになること、その手段として用いられるのは主イエス・キリストの御言葉であることが示されます。ここでも聖霊が御言葉と共に働く御力によって地上の教会を守り支えて下さることが教えられているのです。

 



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