シリーズ福音に生きる21 2009/09/06
『聖霊と召命』

Iコリント12:1-3

 先週から、父なる神、子なる神とともに三位一体の神の第三位格であられるお方、聖霊なる神について学びはじめています。今晩は与えられている御言葉を通して、私たちにキリストの救いをもたらし、このお方を主と告白させてくださる聖霊のお働きについて教えられたいと思います。

(1)キリストに導く聖霊
前回私たちは、聖霊なる神の中心的なお働きが、御言葉とともに働いて、私たちのうちに主イエス・キリストを証ししてくださることだということを学びました。今晩開かれている御言葉は、さらにそこから進んで、聖霊が私たちをキリストに導くお働きを担っておられることを示してます。1節、2節をお読みします。「さて、兄弟たち。御霊の賜物についてですが、私はあなたがたに、ぜひ次のことを知っていていただきたいのです。ご承知のように、あなたがたが異教徒であったときには、どう導かれたとしても、引かれて行った所は、ものを言わない偶像のところでした」。このように、本来の私たちは、自分の力では神のもとに立ち返ることができず、物言わぬ偶像の虜になってしまっていたと聖書は語ります。私たちはよく生きたい、正しくありたいと願いますし、真理を追い求め、そのために一生懸命努力もするし、いかに誠実に生きるかを人生をかけて模索しながら生きています。しかし、神から離れてしまっている以上、私たちには自分の力でその願いを満たすことができない。なぜなら真の神こそが、私たちを本当の人間として、本当の自分らしく生きる人生を賜るお方であられるからです。
 聖書が「異教徒」という時、それは特定の神をあがめる人々ということだけを意味してはいません。むしろ真の神を神としてあがめることをしない人間、神に代わって神ならぬものをあがめ、思想や権力や金銭を己れの神として生きている人間は、みなことごとく異教徒なのです。そしてそのときにはどれほど真面目に、誠実に生きることを願って真理を追い求めたとしても、結局のところ、引かれて行った所は「ものを言わない偶像のところ」であったというのです。これは大変厳しく率直な、しかし私たちが心して聞くべき言葉なのではないでしょうか。私たちは自分の生まれ持っての力や努力によって神のもとに立ち返ることができない。そのためには救い主キリストが必要であり、このキリストのもとに私たちを導いてくださる聖霊の神が必要なのであり、まさに神に背を向けて自分勝手に生きて来た私たちが、今や神のもとに再び立ち返ることができたのは、聖霊が御子イエス・キリストのもとへと私たちを導いてくださったからなのです。

(2)キリストを告白させる聖霊
 この消息を御言葉はさらに踏み込んで次のように語ります。3節。「ですから、私は、あなたがたに次のことを教えておきます。神の御霊によって語る者はだれも、『イエスはのろわれよ』と言わず、また、聖霊によるのでなければ、だれも、『イエスは主です。』と言うことはできません」。私たちをキリストのもとに導いてくださる聖霊は、そこでキリストに対する信仰を起こしてくださり、私たちの口に「イエスは主です」との信仰の告白を与えてくださるのです。
 私たちはそれぞれのきっかけをもって教会に来るようになり、福音の言葉を聞き、主との出会いを果たしていきます。実際にはその都度その都度、私が求め、私が考え、私が悩み、私が決断し、そして私が信仰告白をするのですが、しかし、神様の側からみれば、あるいは救われた後に振り返ってみれば、そうやって私が求め、考え、悩み、決断し、そして信仰の告白に至るその背後には、すでに私たちのうちに働いて、私に神を求める心を与え、救いへの道を辿らせ、主イエス・キリストのあがないが私のためであったことを信じ受け入れ、このお方を主と告白する信仰を与えてくださっていたのは聖霊の神ご自身であられたことが明らかにされるのでした。このように聖霊の神は、私たちのうちにありつつ、私たちの思いや願いに先んじて神の恵みを私たちにもたらしてくださり、ついにはイエス・キリストを主なるお方と信じ、告白するに至らしめてくださるお方なのです。

(3)聖霊と召命
 今晩の説教題に「聖霊と召命」とつけました。この「召命」とは「コーリング」、神からのお召し出しということです。この神の召命を私たち一人一人のもとにもたらしてくださる働き、これを担うのが聖霊の神です。まさにこれまで申し上げてきたことを一言で言い表せば、それが聖霊と召命ということになるのです。水曜日の祈祷会で学び続けているウェストミンスター小教理問答の第30問に次のように記されています。「問:御霊は、キリストに手に入れたあがないを、どのようにして私たちに当てはめてくださるのですか。答:御霊が、キリストの手に入れたあがないを私たちに当てはめてくださるのは、私たちの中に信仰を働かせ、それによって私たちを有効召命においてキリストに結びつけることによってです」。このように聖霊が私たちにキリストのあがないを当てはめてくださり、私たちに信仰を起こさせ、キリストに結びつけてくださる。しかもそれは有効召命においてであるというのです。
 救いは行いによらず恵みにより、信仰によるというのが私たちの確信です。しかしこの場合の「信仰」というのも、気をつけておかなければ、時には「私が信じる、信じ続ける」という行いにすり替わってしまう危険をはらんでいます。しかし聖霊のお働きの道筋を辿るならば、実は信仰もまた聖霊によって私たちにもたらされる召しのゆえであり、告白もまた聖霊によって生み出されるものであることがわかってくるのです。私たちは全面的にこの聖霊の神のお働きに依存し、このお方のゆえに主を信じる者とされ、また今もそのような者とされ続けている。この聖霊の恵みを覚えながら、ますますうちに住みたもう聖霊の神に信頼して、さらに信仰の道を歩み続けてまいりたいと願います。



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