シリーズ福音に生きる20  2009/08/30
『キリストを証しする聖霊』

ヨハネ14:26

 今晩からは、父なる神、子なるイエス・キリストに続いて、三位一体の第三位格なるお方、聖霊なる神について教えられていきたいと思います。ここでもこれまでと同様、その存在と御業という区分けで考えたいと思いますが、特に聖霊についての理解は、私たちの信仰の姿勢を形造る上で重要な意味を持ちますので、そのあたりのことに心を配りながらご一緒に学ぶことといたしましょう。

(1)キリストの言葉を思い起こさせる聖霊
 しばしば申し上げることですが、私たちの信仰生活において、父なる神、御子イエス・キリストへの知識や理解に比べて、聖霊なる神について理解が十分でないということがあるのではないかと思います。そしてそこから聖霊論の混乱ということが生まれてくるように思うのです。聖霊の御存在とお働きが単なるこの世の「諸霊」に置き換えられ、人間の霊やこの世の霊的力、時には悪しき霊とさえ混同されてしまう危険性、定冠詞付きの大文字の「霊」から定冠詞のとれた小文字の「霊」に置き換えられてしまう危険性を孕んでいます。そしてその結果としてそこには多くの混乱が生じ、教会がその渦に巻き込まれることさえ起こっているのです。だからこそ私たちとしては、聖書が教え、教会が信じ続けてきた正しい道筋で、聖霊なる神を信じ告白することが求められていると言えるでしょう。
 聖霊なる神を信じることは、私たちが父なる神、子なる神とともに三位一体の神を信じ告白する上で重要です。私たちはこの御方が御父や御子と同様に永遠の神であられる、ということを堅く信じるものです。そしてこの聖霊なる神のお働きの中心にあるのは、主イエス・キリストの言葉を教え、思い起こさせ、主イエス・キリスト御自身を私たちに証ししてくださるということなのです。ヨハネ福音書14章25節、26節をお読みします。「このことをわたしは、あなたがたといっしょにいる間に、あなたがたに話しました。しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます」。このように、助け主なる聖霊の神は、主イエス・キリストがお語りくださった父なる神について、神の国について、救いの御心について、それらすべてのことを教え、思い起こさせてくださるというのです。

(2)御言葉とともに働かれる聖霊
 聖霊なる神が父なる神、子なるイエス・キリストに比べてあまり強調されないというのは、単に教会の理解の乏しさによるというばかりではなく、実は、このような聖霊の神ご自身の働かれ方に起因しているとも言えるでしょう。聖霊の神は絶えず私たちに主イエス・キリストを証しするというお働きに集中されるのであって、聖霊論は絶えずキリスト論的に理解されなければなりません。それは言い方を変えれば、聖霊の神はもっぱら御言葉とともに働いてキリストを私たちに証しするという働かれ方をなさるということです。聖霊の神は、今、この時も、御言葉とともに働いて、聖書の御言葉を通して、主イエス・キリストの御心を私たちに教え、思い起こさせてくださるのであり、それは今日ではとりわけ礼拝において、正しく召しを受けた御言葉の仕え人によって取り次がれる聖書の説き明かしとしての説教を通して為されるおんであり、それゆえに礼拝においては聖書の朗読とその説き明かしである説教の前に、「聖霊の照明を求める祈り」が捧げられるのです。
 今日の御言葉において主イエスご自身が明らかにしておられるように、主がお遣わしくださった助け主なる聖霊は、御言葉を通して私たちに「すべてのことを教え」、主イエスが私たちに今も御言葉を通して語っていてくださる「すべてのことを思い起こさせて」くださるお方として生きて働いておられ、このように私たちに御言葉を通して主イエス・キリストの御心をはっきりと示してくださるのです。

(3)御言葉とともに働かれる聖霊の御業
 最後に、御言葉とともに働いてキリストを証ししてくださる聖霊の神のお働きのまとめとして、箇条書き風にいくつかのことを申し上げておきたいと思います。第一に、聖霊は御父と御子とともに三位一体の第三位格としての神であられ、また御父と御子とから派遣された神の霊、キリストの霊です。第二に、聖霊は御言葉を通して働いてキリストへの信仰を起こし、キリストを主と告白させてくださる贖いの霊です。第三に聖霊はキリストの救いの恵みを教え、受け入れさせ、人を新しく作り替えてキリストの義と聖にあずからせる真理の霊です。第四に聖霊は私たちの内に住んで、私たちをキリストと一つに結び合わせ、そのすべての祝福に与って生きる者とし続けてくださる命の霊です。第五に聖霊は主にある者たちを一つにしてキリストの教会を建て上げさせる一致と秩序の霊、またひとりひとりに賜物を授ける多様性と豊かさの霊です。第六に聖霊はそのようにしてキリストのからだなる教会を集め、教会を世へと遣して神の国を前進せしめる宣教の霊です。第七に聖霊は被造物全体を終わりの時に再創造し、更新し、全き新しさの中へと完成させる創造と再創造の霊としてあられるのです。
今晩はこれらの一つ一つについて詳しく申し上げることはしませんが、しかしここに挙げた七つのポイントからだけでも、聖霊の神のお働きがいかに包括的であり、また私たちの信仰の歩みに密着したものであるか、そして三位一体の神のお働きの総仕上げに関わるものであるかが分かってくるのではないでしょうか。父なる神が私たちに対する救いのご計画を立て、御子イエス・キリストが十字架と復活によって救いの御業を実現し、そして聖霊の神がこのキリストの御業を御言葉を通して私たちに証しして、このキリストを信じる信仰を起こし、信じる者の内に住んで、私たちをキリストと一つに結び合わせ、教会を建て上げさせ、福音の宣教へと遣わし、御国の完成の時までそれを行わせてくださるのです。この聖霊の神に導かれて歩む信仰の道筋を、私たちは今晩からまた新しくはじめてまいりたいと思います。私たちの内に住み、私たちとともに歩んでくださり、日ごとに御言葉を通して私たちに生けるキリストを証しし続けてくださる聖霊の神に信頼し、寄り頼んで、秋からの歩みをはじめてまいりましょう。

 



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