UKロックは土着民謡が少ない事や過去の遺伝子継承のバンドが多い等、USとは明らかに違う独特の文化と雰囲気があります。
そのUKの中でも細かく地域別に分類しますと、音楽ジャンルが違っても地域的な音楽の特色が結構あります。
グラスゴー(ex:スコットランド)
アメリカのウエストコーストのような明るいポップサウンドが主流。UKロック主流のマンチェスターとは少し違い、グルーブよりもハーモニー・メロディー重視のバンドが多数。また北部なのに(北部だから?)「sunshine」とか太陽を表す明るい言葉が大好き。また「対マンチェスター」とも言えるシリアスロックのMogwai、Arabstrapなども。アラン・マッギ−のクリエイションレーベルに代表するように、ロンドンのロックンロールガレージ・ストリート系音楽シーンと融合せず独自の音楽シーンを作るところが特徴。
■Mogwai 、Belle & Sebastian 、TRAVIS、Teenage Fanclub、The Jesus and Mary Chain、Arabstrap
エディンバラ(ex:スコットランド)
グラスゴーのギターポップと基本は同じだが、かのベイ・シティ・ローラーズを生んだ有名な街として有名。
■Bay city rollers、Idle wild
リバプール(ex:イングランド)
アイリッシュ移民の街。ビートルズの出身地として有名。まさに R&Bの独自解釈、ブリティッシュ・インベイジョンはここで生まれる。いわゆるリバプールサウンド、マージビートの原形を生んだ街。
■The Beatles、The Coral
マンチェスター(ex:イングランド)
元はただの田舎街であったが、クラブ文化が発展してマンチェスタームーブメントが起り世界的に有名になる。ロックバンドとDJの合体するレイブイベントなどが多数行われ、伝説のクラブハウス「ハシエンダ」はとても有名。よってハウスロック/ブレイクビーツなどグルーブ感重視のバンドが多数。
■The Stone Roses、The Charlatans、 Mansun、The Chemical Brothers
シェフィールド(ex:イングランド)
ニューウェィヴの時代からエレクトロニックミュージックが盛り上がり、USのデトロイトテクノの影響を最も受けた街。またエレクトロを世界中に広めたWarpレーベルもこの地から誕生。
■Autechre, Polygon Window
バーミンガム(ex:イングランド)
ブリティッシュメタル(N.W.O.B.H.M)のBlack sabbath誕生の地で有名。ロンドンに次ぐ商業都市で芸術活動が盛んな地域。
■Ocean Colour Scene、King Adora 、The Streets
オックスフォード(ex:イングランド)
ロンドンに程近くパンクの影響を多分に受けるも、ここの2大バンドは自己嫌悪的歌詞と哀愁ただようメロディーが特徴。
■Radiohead、 Ride、Supergrass
ロンドン(ex:イングランド)
パンク誕生の聖地であり、ガレージ・ストリート系文化の中心。ロンドン出身のバンドはこのパンクの初期衝動系が多いのも特徴。
■Kula shaker、The libertines
レディング(ex:イングランド)
8月下旬に開催されている30年以上の伝統を誇る夏フェスで有名。なぜかシューゲイザーなバンドが結構おります。
■The Cooper Temple Clause、Chapterhouse 、Slowdive
カンタベリー(ex:イングランド)
ジャズロック文化が中心。カンタベリー派と呼ばれるジャズとポップセンス、プログレ系な音楽が多い。セッションなどを多数行うためメンバー交換など人間関係がとても強い。二つのバンドで気が付くと人が入れ代わってる事もある。
■SOFT MACHINE、WILDE FLOWERS、CARAVAN
ブリストル(ex:イングランド)
他国移民が多く、UKダブの聖地とされる。よってブリットポップではなくダブ、UKヒップホップと呼ばれるようなトリップ・ホップが中心。
■The moonflowers 、Massive Attack
ウェールズ
もとはケルト民族の子孫が多い為、「ルーツはイングランドとは違うぜ!」という精神性を持つ人が多い。所謂マンチェスターやグラスゴー、ロンドンで代表されるギターポップ系、ハウス系、ガレージ系とは違い、「Stereophonics」のような大陸的なストレート系、またはウェールズ語で奏でる「Super Furry Animals」のような神秘的でちょっとネオサイケ系のバンドが存在。
■Manic Street Preachers、Stereophonics、Catatonia、Gorky's Zygotic Mynci、Super Furry Animals
コーンウォール(ex:ウェールズ)
ブリテイン島の最南西部。羊と牛の放牧場だらけの田舎街。鬼才Aphex twinの誕生した街として有名。彼が見い出したアーティストを「コーンウォール一派」と呼び、機械を壊したような宅録音楽ならではの唯我独尊サウンド展開をしている。
■Aphex twin, Mu-ziq , Squarepusher
北アイルランド(ex:アイルランド)
基本はアイルランドと同じ文化圏。アイリッシュ民謡とロックの融合の為フォークロック調も多い。
■Ash
アイルランド共和国
ケルト民族の末裔。EUのクラシック文化に染まらないケルト民謡のような「Enya」に代表される民謡融合・スピリチュアル音楽が主流。よって曲は重い雰囲気、幻想的ものが結構多い。リード楽器が複数でユニゾンを奏でるのも特徴。パブ・ロックを代表する生活音楽の文化がある。
■U2、The Cranberries、The Chieftains、My Bloody Valentine、Elvis Costelo

参考:UKの地域分類と特徴について

UKの正式名称は「United Kingdom ofGreat Britain and Northern Ireland」
(=グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国)
UKはグレートブリテン島と北アイルランドという自治政府から成り立っています。 よって、アイルランド島の「アイルランド共和国」とは違う国なのです。
※この辺の問題は過去の宗教戦争によるイギリスのアイルランド侵略とアイルランド独立運動の歴史を勉強してみてください。

グレートブリテン島には「スコットランド」「イングランド」「ウェールズ」 三つの地域があり、この三つは全く違う文化を持っています。これに「北アイルランド」が加わりUKは4つの地域分類になります。
グレートブリテン島は基本的に『アングロ・サクソン系民族』でヨーロッパ大陸と同じ民族です。「北アイルランド」とアイルランド共和国は『ケルト系民族』なので、北アイルランド自治政府とアイルランド共和国は違う国ですが、ほぼ同じ文化を持ちます。
グレートブリテン島の「ウェールズ」もアイリッシュ民族の移民がとても多く、本来のグレートブリテン島の民族とは違う民族が多いのが特徴です。

グレートブリテン島での文化は「王国伝統」と「ロンドンストリート」の二極文化です。UKはもともと民謡音楽が少ないため、UKロックはロンドンの「ストリート」文化を中心に純粋培養されるかのように発展しているわけですが、ここにスコットランドなどの「伝統民謡」と、アイルランドのケルト民謡などが加わり面白い音楽性を作っていると言えます。

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