case5:To-Doリストをつくる

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case5:To-Doリストをつくる

To-Doリストの類は誰でも作ることがあると思います。ほとんどの場合ランダムな箇条書きだし、多くの場合はそれで充分です。より進化したものとして、システム手帳のデイリーリフィルなどでは、書きだした項目に後から優先順位を示す記号を書き込んだりするようになっています。

パソコン上では、OutlookなどのPIMソフトがあります。優先順位の設定からアイテムごとの期限の設定、カレンダーとの連動、カテゴリーの設定……などなど、盛りだくさんの機能を持っています。ここまでいくと、設定項目に気を取られて、肝心の「やること」を忘れちゃいそうにもなります。

でも、この種のリストを作るのに最も便利なのは、どう考えてもアウトライナーです。リストを実行順、あるいは重要度別に並べ替える。ジャンルやカテゴリー別にグルーピングする。必要に応じて項目をブレークダウンして細分化していく。世の中には通常アウトラインの形にはなっていないけれど、アウトラインの形式で表現するとより便利で理解しやすくなるという性質のものがあります。To-Doリストなどはその最たるものです。実際アウトライナーの用途としてもっともポピュラーなもののひとつが、To-Doリストです。

ひとくちにTo-Doリストといっても、深く考えていくとけっこう奥が深いものです。だから、簡単なところから「買い物リスト」について考えてみます。

買い物リストをつくる

最もシンプルな買い物リストの作り方は、買おうと思うもの、買わなければならないものを単純に列記したものです。今日はミートソースのパスタが食べたいなあ、でも缶詰めやレトルトパックじゃないのがいいなあ、と思って、買うものを箇条書きにしました。これを「原始的な買い物リスト」と呼ぶことにします。

▼買い物リスト
ホールトマト缶
オリーブオイル
トマトジュース
にんじん
たまねぎ
セロリ
合い挽き肉
パルメザンチーズ
スバゲッティ
にんにく

このリストを持って買い物に行くとどうなるか? いつも買い物にいくうちの近所のスーバーは大きく2階に分かれていて、2階が生鮮食料品、1階がその他食料品と雑貨類の売り場になっています。ホールトマト缶を1階でカゴに入れ、トマトジュースをと思うと、同じ缶入りにも関わらず、これは2階の生鮮食品コーナーにあります。2階に上がり、トマトジュースを見つけ、引き続き野菜とひき肉、それからチーズ。また1階に下りてめん類コーナーでパスタ、オリーブオイル。それから、最後にニンニク。あれ、また2階に上がらなきゃ。

つまり、思いつく順に書き出してしまったリストは、実際の買い物の動線を反映していないので不便だということ。まあ、実際には何度か買い物しているうちに学習して、頭の中で動線を計算しながら歩き回るようになるんですが、買い物リストは実際の買い物の動線にしたがって、売り場ごとにカテゴライズし、入り口からレジまでの配置順に並んでいれば便利なことにかわりありません。

アウトライン化した買い物リスト

そこで、この原始的な買い物リストをアウトライナーでカテゴライズ/組み換えしてみます。まず、第1段階のカテゴリーとしてフロア別に分け、続いて売り場ごとに分類。さらに、店に入ってからレジまでの動線を考えながらリストを並べ替えてみます。

shopping1.pngアウトライン化した買い物リスト

こうしてアウトラインを操作していると、面白いことに気づきます。「そういえば、バターも切れかかってた!」とか、「台所洗剤を補充しておこう」とか、いろいろと思いつくのです。

カテゴライズしたことによって、
「乳製品売り場で他に買うものはなかっただろうか?」
「1階の日曜雑貨売り場で買うものはないか?」
ということを自然に考えているのです。つまり、必要な買い物を思い出させてくれる効果があるのです。

これがアウトライナーを使う大きな効果のひとつです。上位レベル(全体)と下位レベル(部分)を行き来することで、自然に考えさせられること。同様の効果は、アウトライナーを使うあらゆる場面で発揮されます。アイデア・プロセッサーとも呼ばれる所以です。

買い物全体のアウトライン

さらに、買い物ついでに済ませておく用事というのもいろいろとある。ついでなので、スーパー以外の用事にまでアウトラインを拡大してしまいます。今までのアウトラインを「スーパー」という一段上位のカテゴリの下にくくってしまいます。そして「スーパー」の他に寄るべきお店をスーバーと同じレベルの階層に列記します(「スーバー」の中身は邪魔なので折り畳んでおきます。こんな風に「今、必要な内容」に集中できることもアウトライナーのメリットです)。

「〈クリーニング屋〉で先週出しておいたスーツを受け取らなきゃ」
「〈コンビニ〉で今のうちに公共料金の払い込みを済ませておこう」
「買い物がすんだら〈本屋〉で本を買って」
「駅前の〈ドトール〉でコーヒーを飲んで帰る」

そんな具合に買い物のついでに寄りたい場所を書き出していきます。ここでももちろん「必用なことを思い出させてくれる」効果が発揮されます。こうして単なる買い物メモが、「買い物」全体を網羅するアウトラインに変貌してしまいました。単に買いたい品物を列記しただけのリストと比べるとはるかに強力です。

shopping2.png買い物全体のアウトライン

アウトラインの基本構造は一度つくってしまえば使い回しがきくから、買い物のたびにこんな面倒なことをする必要はありません。ひな形としてカテゴリーの部分を残しておけばいい。基本的なアウトラインだけプリントアウトしておいて、後は手書きで書き加えるだけでも充分実用的です。

仕事のTo-Doからプロジェクト管理まで可能

買い物ごときにこんなに面倒なことをする必要はないと思うかもしれませんが、仕事のTo-Doでも、プロジェクトの進行管理でも、基本的には全く同じ考え方でできます。多くのアウトライナーは、項目の頭にチェックボックスをつける機能があるので、便利です(To-Doリストが、アウトライナーの中心的な用途であることがわかります)。

To-Doリストを常にポケットに入れておきたいという方には、iPhoneとiPhone専用アウトライナー「Zeptoliner」や「CarbonFin Outliner」の組み合わせもあります。