〈ステートレス〉に生きるということ

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〈ステートレス〉に生きるということ

著者:
Leo Babauta
原文:
原文公開:
2014-1-3
日本語訳:
日本語訳公開:
2014-1-12
日本語訳更新:

プログラミングの世界に〈ステートレスstateless〉という概念がある。ひとつひとつのリクエスト(処理要求)を、それ以前のリクエストとは無関係なものとして扱うという意味だ。

これは非常に大きな制約にもなるのだが、別の見方をすると膨大な量のリクエストに対処するための素晴らしい方法ともいえる。

毎日、数千人ものクライアントからの数百万件の依頼に対応することを想像してみよう。全てのクライアントの全ての依頼を把握しておかなければならないとしたら、頭がおかしくなるのではないだろうか。全てを記憶しなければならいないという重圧で、あなたは押しつぶされてしまうだろう。

しかし現実の生活も同じようなものなのだ。日々入ってくる無数の依頼についての情報、不満に思ったこと、思いついたこと、不安なこと、やるべきことなどを常に頭の中に保持している。メール、電話、テキストメッセージ、ブラウザのタブ、人との会話、タスクの内容などあらゆるものが、これ以上は入らないというまで頭の中に積み重なっていく。

それでは、過去の要求を全て忘れてしまったらどうなるだろうか。以前のやり取りは、大気に溶けて無くなってしまったとしたら。

今、頭の中に積み重なっている無数の要求や会話の記憶が存在しなくなったとしたら。

すべては消え、目の前には真っ白い紙があるだけだとしたら。

まっさらの紙を前にした気分はどうだろうか?

記憶しなければならないという重圧も気にかかることもない状態で、次のタスクに取り組み、次の人と会話し、次の場所に移動するというのはどんなものだろうか?

ただそのタスクに取り組めばいい、ただその人と会話すればいい、ただそれをすればいい、ただこの瞬間のことを考えればいいとしたら。

ただ目の前のことだけ。他には何もない。それが宇宙の全てだ。あなたの内にはそれ以外には何もない。

それもやがては消えてしまう。

そしてまた次の瞬間だけが存在する。それもまた消えていく。

これが〈ステートレス〉であるということだ。

試しに今ここで、過去のすべての瞬間を手放してみよう。今の瞬間が全てであるように振る舞ってみよう。過去の要求や発想が注意を引こうとしているのを感じたら、それも手放そう。

これが〈ステートレス〉に生きるということだ。もちろんうまくいかないだろう。その経験も手放せばいい。白紙であることの可能性を胸に、全てを新しく始めよう。

この記事は、Leo Babauta(レオ・バボータ) さんがUncopyrighted(コピーライトなし)として公開されている記事の日本語訳です。原文同様、この日本語訳もUncopyrighted(コピーライトなし)とします。当サイトの翻訳文書に関するその他の注意事項については、翻訳文書についてをごらんください。