仕事に気持ちを込めることについて

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仕事に気持ちを込めることについて

著者:
Leo Babauta
原文:
原文公開:
2015-3-12
日本語訳:
日本語訳公開:
2015-3-29
日本語訳更新:

まだ十年も経っていないと思うのだが、「不労収入」を生み出しつつ、いろんなことをできる限りアウトソーシングして、ビーチにいながら口座にお金がどんどん貯まっていくような生き方がトレンドになるかのように思えた時期があった。

労働は少ないほど良く、目指すべきは自動化だという考え方だ。

私自身もその発想に魅惑されていた時期があったので、同じような人を非難するつもりはない。

しかし、別の考え方もある。それが私が今言いたいことだ。それは、自分自身で手をかけ、気持ちを込めて仕事をするということだ。

これは、使いやすくて美しくて役に立つ何かを、大量生産・大量消費の商品とは違う何かを作りたい一心で、何日も何週間もひとつの作品に没頭する昔気質の職人と同じ考え方だ。人生を豊かにしてくれる何かを作りたいという気持ちだ。

あるいはベストセラー狙いの本を次から次へと書くのではなく、世界の見え方が変わってしまうような何かを求めて作品に魂を注ぎ込む作家と同じ考え方だ。

あるいはタイムカードを押してその分の給料を受け取るのではなく、何かに貢献し、誇りを持てる仕事、意義のある仕事を目指す企業人と同じ考え方だ。

あるいはアーティストでもクリエイターでも投資家でもコーチでもアスリートでも子どもを持つ人でも自動車修理工でもかまわない。そこから価値が生まれると信じて求められる以上の力を自分の仕事に注ぎ込む、そんな人々と同じ考え方だ。

どうでもいいこと、気持ちの入らないことに時間を使う必要があるだろうか。人生はあまりにも短い。ささやかな人生の時間を、自分にとって大切な何かに、そしてそれを受け取る誰かのために使うべきではないだろうか。

私のやり方

私はこの面で完璧では言えない。私はこれまでに平均以下の仕事をしたことがあるし、おざなりな仕事をしたこともあるし、質より量を優先したこともある。しかしここ最近は、気持ちをこめて仕事をすることを心がけている。そこには大きな違いがある。

たとえば本の執筆には一年を費やすことにした。一気に書き上げるのではなく、共感を得られたか、良い影響を与えられたかを何人かの人々と検証しながら、数回書き直した。そして昔ながらの方法で出版した。自分の力でだ。素晴らしい本にするために、標準を大幅に上回るコストをかけた。

フリーランスの人に制作を依頼した電子書籍版の仕事が気に入らなかったので、すべて自分自身でやり直すことにした。最高の読書体験になるよう、すべてのタグやメタファイルを手でコーディングした。

通常書籍版の表紙は薄っぺいものになってしまったので、質の高い紙で作り直してもらった(費用は二倍かかった)。

私の運営するSea Change membership programの会員を大幅に増やすチャンスがあったときにも、拡大を意識的に避けてきた。プログラムをより良いものにするためだ。会員のコミュニティと協力して不満を洗い出し、私自身が常に改善に関わるようにしてきた。

こうした仕事で手を抜くことはしない。真剣に働いてくれる人達と協力して、自分自身の手でやる。気持ちを込めたいからだ。気持ちを込めるという単純なことが、仕事という体験を変えてくれた。私の仕事の成果を受け取る人々にとっても同じであることを願っている。

この記事は、Leo Babauta(レオ・バボータ) さんがUncopyrighted(コピーライトなし)として公開されている記事の日本語訳です。原文同様、この日本語訳もUncopyrighted(コピーライトなし)とします。当サイトの翻訳文書に関するその他の注意事項については、翻訳文書についてをごらんください。