退職後の健康保険
退職後の健康保険は、@任意継続被保険者制度に加入する
A国民健康保険制度に加入するB健康保険の被扶養者になるの3つの選択肢があります。
@任意継続被保険者制度(協会けんぽの場合)
・退職日までの被保険者期間が継続して2ヶ月以上あり、退職日の翌日から20日以内に加入の申し出をすることが必要です。加入は自己が居住する地域を管轄する全国健康保険協会各支部(都道府県単位)で自分で加入手続を行います。
・標準報酬月額は次のいずれか少ない方の金額となります。
●退職したときの標準報酬月額
●28万円(平成22年4月現在)
・保険料は、全額本人が負担し、納付します。
・保険料は標準報酬月額が28万円の場合、月額26,124円(介護保険料を含む。平成20年4月現在)です。
・保険料をその月の10日までに納付しないとその翌日に資格を喪失するので、注意が必要です。(一度期限内の納付を怠りますと再度加入出来ません。自己管理が必要です。)
・加入期間は退職後2年間です。
・保険給付は本人、被扶養者とも自己負担3割です。
・保険給付のうち、傷病手当金、出産手当金の支給はありません。
・任意継続被保険者は2年間脱退することができません。脱退するには下記の条件が必要となります。
ア.新たに就職し、社会保険の資格を得た場合。
イ.保険料を納期までに納付できなかった場合。
ウ.死亡した場合。
A国民健康保険制度
・退職後14日以内に、市町村の窓口に加入手続を自分で行います。健康保険の資格喪失の証明書等が必要です。
・保険料は前年度の収入をもとに計算されます。具体的な金額は、各市町村にお問合せ下さい。
・保険給付は被保険者(国民健康保険の場合、家族も被保険者となります)は自己負担3割です。
・配偶者等が国民健康保険に加入している場合は、被保険者として追加加入することになります。(世帯単位の加入)
・市町村の担当課に国民健康保険料の保険料を問合せ、任意継続にするか、国民健康保険にするか決定した方が良いでしょう。
★国民健康保険料について
会社を退職した場合や、自営業の方は、健康保険ではなく市町村が運営する国民健康保険に加入することとなります。この国民健康保険料は、平等割(1家族につき○○円)、均等割(1人につき○○円)、所得割(家族の所得につき○○円)、固定資産税割(固定資産税につき○○円)から構成されていますが、固定資産税割を導入している市町村はあまりありません。
問題点は、所得割の計算方法で、住民税のように多くの控除項目がなく、33万円の基礎控除があるだけです。従って、多くの市町村では国民健康保険料の方が同じ所得であっても健康保険料より高いのが現状です。
例えば、夫の年収400万円、妻の年収120万円、子供1人の3人家族の場合、国民健康保険料は、もっとも高い市町村では、年額53万円(月額44,167円)にもなります。健康保険の場合の保険料は、標準報酬月額を34万円(年収約400万円、妻は被扶養者となるので、保険料不用)とすると年額190,332円(月額15,861円)ですので、国民健康保険料の高さが分かります。健康保険料は、使用者が同額負担してくれているお陰で安い訳です。
地方財政が逼迫している市町村ほど国民健康保険料は高いため、自営業者等はあまりの高さに保険料を滞納することとなり、自己負担3割で医療受けることが出来なくなりつつあります。国民健康保険料を滞納すると保険証を取り上げられ、医療機関を受診すると10割負担となるためです。
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【平成22年4月以降の国民健康保険料の減免措置について】
雇用保険法の「特定受給資格者」(倒産や解雇等で失業した人)や「特定理由離職者」(雇い止めや疾病等で失業した人)の国民健康保険料を軽減する措置が平成22年4月1日からスタートしました。
具体的には、失業時から翌年度末までの間、前年所得の給与所得を100分の30とみなして所得割保険料を計算します。
例えば、給与収入が500万円の3人世帯の場合、ある自治体では、年額347,000円の保険料が年額148,000円に軽減されます。
上記保険料の減免措置を受けるためには、下記の全ての条件を満たす必要があります。
1.平成21年3月以降に勤務先を離職。
2.「雇用保険受給資格者証」の離職理由コードが、「11.12.21.22.23、31.32.33.34」のいずれかに該当。
3.離職日時点で65歳未満。
退職後、ハローワークで基本手当(失業手当)の受給申請をし、「雇用保険受給資格者証」を取得することが出来、離職理由コードが上記2.に該当する人は、任意継続保険より保険料が安くなる人が多いと推察されます。
B家族の健康保険の被扶養者になる。
退職後の収入によっては、家族の健康保険の被扶養者になることも出来ます。被扶養者になるためには、@生計維持関係がある、A今後の収入見込み額が130万円未満である、B被保険者の収入の2分の1未満であること等の要件を満たすことが必要です。保険料の負担がないので、被扶養者になることが出来るときは、被扶養者になった方が有利です。
【注意1】雇用保険の基本手当を日額3,612円(1,300,000円÷12ヶ月÷30日=3,611.1円)以上受給している期間は、Aの条件を満たしていませんので、被扶養者となることが出来ません。すなわち、退職後、一度被扶養者となり、基本手当受給中は被扶養者からはずれ、国民健康保険の被保険者となり、基本手当の受給が終了すれば、再度被扶養者になることが出来ます。
【注意2】注意1と同様の考え方で、傷病手当金の一日当りの受給額が3,612円以上の期間中は、被扶養者になることは出来ませんので、国民健康保険または任意継続保険に加入する必要があります。
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