給与計算の実務
給与計算の一連の流れを説明しています。
給与計算は、正確性、迅速性が求められます。
1.給与計算の概要
毎月の給与計算の流れは下記の通りです。現在では、手作業で計算することはなくなり、オフコン・パソコンで計算しますが原理をおさえておくことは大切です。
@支給総額の計算
A控除額の計算
B各種控除額控除後の月給の支払い
C社会保険料の納付
D源泉所得税の納付
E住民税の納付
2.支給総額の計算
@固定的給与‥基本給、役職手当、資格手当、家族手当、住宅手当、営業手当、通勤手当等
A変動的給与‥時間外労働手当、休日労働手当、深夜労働手当、宿直手当、皆勤手当等
B支給総額‥上記@+A
※時間外労働手当等は労働基準法に基づいた割増賃金を加算したものです。
割増賃金の計算方法はこちらをご覧下さい。
3.控除額の計算
@社会保険料の控除
・健康保険料・介護保険料の控除
「健康保険料額表」に基づき、標準報酬月額に対応する保険料を月給より控除します。
※標準報酬月額の求め方は、社会保険料の計算方法をご覧下さい。
・厚生年金保険料の控除
「厚生年金保険料額表」に基づき、標準報酬月額に対応する保険料を月給より控除します。
・雇用保険料の控除
月給額に6/1000(一般の事業の場合)を乗じた金額を、月給より控除します。
A所得税の控除
・使用する源泉徴収税額表を決定します。
・社会保険料控除後の金額を求めます。
・扶養親族等の数を数えます。
・源泉控除税額を求め、月給より控除します。
なお、通勤費は、限度額まで非課税であることに注意します。
B住民税の控除
・市区町村は毎年5月31日までに「市区町村民税・都道府県民税特別徴収額通知書」によって会社に住民税の連絡をしますので、それに基づいて住民税を月給より控除します。
C労使協定に基づく控除
社宅・寮費、親睦会費、財形貯蓄等は労使協定を締結し、月給より控除します。
D欠勤控除
欠勤控除にしても、この計算式で計算しなさいというのはありません。年平均所定労働日数で日割り計算しても当月所定労働日数で日割り計算してもかまいません。
4.各種控除額控除後の月給の支払い
各種控除額控除後の月給は、賃金支払いの5原則(例外あり)に従い、通貨で、直接、本人に全額、毎月一定の期日に支払われますが、最近は、従業員本人の銀行口座に振り込まれていることが一般的です。この場合は、従業員の同意を取り付け、振込み先の金融機関名、支店名、口座の種類、口座番号、口座名義人を本人より書面で連絡してもらっておく方が良いでしょう。
5.社会保険料の納付
@健康保険料(介護保険料を含む)・厚生年金保険料の納付
健康保険料(介護保険料を含む)と厚生年金保険料は、納付すべき金額を社会保険事務所の方で計算し、「納入告知書」を送ってきますので、事業主(会社)負担分と合わせて、翌月末日までに社会保険事務所に納付(銀行口座からの引き落としが一般的)します。
A雇用保険料
・原則として年に1回(期限:5月20日)、労災保険料・一般拠出金(ともに全額事業主負担)と一緒に事業主負担分と合わせて労働基準監督署に納めます。
6.源泉所得税の納付
会社が給与を支払う際に控除した源泉所得税は、1ヶ月分をまとめて、源泉徴収した月の翌月10日までに所轄の税務署に納付します。
郵便局や銀行等の金融機関からも納付出来ます。
【納期の特例】
給与の支給人員が常時9人以下の源泉徴収義務者は、源泉徴収した所得税を、半年分まとめて納めることができる特例があります。
これを納期の特例といいます。
この特例の対象となるのは、給与や退職金から源泉徴収をした所得税と、税理士報酬などから源泉徴収をした所得税に限られています。
この特例を受けていると、その年の1月から6月までに源泉徴収した所得税は7月10日、7月から12月までに源泉徴収した所得税は翌年1月10日が、それぞれ納付期限になります。
この特例を受けるためには、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出することが必要です。
この申請書の提出先は、給与等の支払を行う事務所などの所在地を所轄する税務署です。
税務署長から納期の特例申請の却下の通知がない場合には、この申請書を提出した月の翌月末日に、承認があったものとみなされます。
この場合には、承認を受けた月に源泉徴収する所得税から、納期の特例の対象になります。
7.住民税の納付
会社は従業員の給与から特別徴収した住民税の月額を、市区町村から送られてきた納付書を使い、翌月の10日までに通知を受けた市区町村へ納付します。
郵便局、銀行等の金融機関からも納付出来ます。
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