自己都合退職



企業経営を円滑に進め、利益を生み出し、事業を継続していく上で欠かせないのが、従業員の問題です。従業員が自己の都合で退職されると、その人材が企業貢献度の高い人材の場合は、企業運営に支障をきたしかねません。


企業が従業員との労働契約を解消する(解雇する)のは、容易なことではありません。労働契約法や労働基準法で制約があるため、その制約をクリアし、また、一定の手続きが必要となります。


一方、従業員が労働契約を自己の都合により解約する(自己都合退職)は、下記の説明の通り、民法上の縛りしかありませんので、比較的自由に短期間に退職することが可能です。


このリスクを最小限にするには、企業貢献度の高い人材の処遇に気を配ると同時に、やりがいのある仕事を担当させ、また従業員個人のキャリアアップに図れるような仕事の配分を考えたりすることが重要です。


1.自己都合退職とは


労働(雇用)契約を労働者の側からの申し出て解約することを自己都合退職と言います。自己都合退職には合意退職(円満退職)と労働者の側からの一方的な退職があります。


退職の意思表示は口頭でも有効ですが、後のトラブルを避けるために「退職願」を使用者に提出します。


2.合意退職


通常の自己都合退職は、就業規則があればそれに従い退職を申し出ます。例えば、就業規則で「自己都合退職は1ヶ月前に会社に申出ること」とあれば、退職の申出は1ヶ月以上前に会社に申し出なければなりません。


また、これ以外に労働者・使用者が特定の日を退職日と定め合意があれば、その日が退職日となります。


3.期間の定めのない雇用契約の場合の退職


期間の定めのない雇用契約の場合、給与の計算方法の違いより、退職の申し出日とその効力が異なります。


(1)時間給制、日給制、日給月給制(注1)の場合


退職希望者はいつでも退職の申し出を行うことが出来、退職の申し出の日から2週間を経過すれば退職の効力が発生します。(民法第627条第1項)


(注1)日給月給制とは、遅刻や欠勤があった場合、月給より控除する賃金支払方法です。


(2)完全月給制(注2)の場合


期の前半に退職の申し出を行えば、期の最終日が退職日となります。期の後半に退職の申し出をすれば、翌期の最終日が退職日となります。(民法第627条第2項)


(注2)完全月給制とは、遅刻や欠勤があっても月給から控除せす、月給として毎月定額で支払う方法です。


(3)年棒制の場合


年棒制など6ヶ月以上の期間により報酬を定めた場合は、3ヶ月前に退職の申し出をすれば、3ヶ月経過後退職の効力が発生します。(民法第627条第3項)


4.期間の定めのある雇用契約の場合の退職


期間の定めのある雇用契約の場合は、原則として期の途中で解約(自己都合で退職)することは出来ません。


但し、やむを得ない事由がある場合は、雇用契約を直ちに解約(退職)することが出来ます。


この場合において、その事由が労働者の過失によって生じたものであるときは、使用者に対して損害賠償の責任を負います。(民法第628条)





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