変形労働時間制

変形労働時間制には、1ヵ月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制
1週間単位の非定型的変形労働時間制、フレックスタイム制の4種類があります。


(1)1ヵ月単位の変形労働時間制


【制度の趣旨】


1ヵ月単位の変形労働時間制は、1ヵ月以内の一定期間で時期により業務の繁閑の差のある事業において、業務の繁閑に合わせて労働時間を設定することによって時間外労働を少なくし、全体として労働時間を短縮することを目的とした制度です。


【要件】


労使協定又は就業規則その他これに準ずるものにより、以下の事項を定めます。


@1ヵ月以内の一定の変形期間の定め。

A変形期間における法定労働時間の総枠の範囲内で、各日、各週の労働時間の特定。

 「法定労働時間の総枠

 (例)1ヵ月 31日の場合 40時間×31日/7日=177.14時間
         30日の場合 40時間×30日/7日=171.42時間

B労使協定の場合は有効期間。


※労使協定は所轄労働基準監督署長に届出なければなりません。


【効果】

特定された週において1週の法定労働時間を越えて、又は特定された日において1日の法定労働時間を越えて労働させることができます。


(2)1年単位の変形労働時間制



【制度の趣旨】


1年単位の変形労働時間制は、1年以内の一定期間で季節により業務の繁閑の差のある事業において、業務の繁閑に合わせて労働時間を設定することによって時間外労働を少なくし、全体として労働時間を短縮することを目的とした制度です。


【要件】


労使協定で以下の事項を定めます。


@対象労働者の範囲


A対象期間(その期間を平均し1週間あたりの労働時間が40時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、1ヵ月を越え1年以内の期間に限ります)


対象期間における法定労働時間の総枠

(例) 1年 365日の場合 40時間×365日/7日=2085.71時間


B特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間をいいます)


C対象期間における労働日及びその労働日ごとの労働時間


・対象期間を1ヵ月以上の期間ごとに区分することとした場合においては、労度日及びその労働日ごとの労働時間は区分された最初のl期間についてのみ定め、次期以降の区分期間については、各期間における労働日数及び総労働時間のみを定めるだけで構いません。


・次期以降の区分期間については、各期間の初日の少なくとも30日前に当該事業場の過半数を組織する労働組合ないし過半数を代表する者の同意を得て、その労働日数及び総労働時間を越えない範囲内において労働日及びその労働日ごとの労働時間を書面で特定しなければなりません。


Dその他の事項


※労使協定は、所轄労働基準監督署長に届出なければなりません。


【効果


特定された週において1週の法定労働時間を越えて又は特定された日において1日の法定労働時間を越えて労働させることができます。


【対象期間における労働日数・労働時間の限度】


対象期間における労働日数の限度は280日(対象期間が3ヶ月を超えるとき)、対象期間における連続して労働させる日数の限度は6日です。


なお、特定期間における連続して労働させる日数の限度は12日です。


また、1日及び1週間の労働時間の限度は、1日については10時間、1週間については52時間です。


なお、対象期間が3ヶ月を超える時は、1週間の労働時間が48時間を越える週が連続するのは3週間以内に、対象期間を3ヶ月ごとに区分した期間において48時間を超える週は3週間以内にしなけれなりません。



(3)1週間単位の非定型的変形労働時間制


【制度の趣旨】


日々の業務において繁閑の差が大きく、その業務の繁閑が定まっていない事業場であっても業務の繁忙日にはある程度労働時間を延長し、比較的閑のある日には労働時間を短縮し、労働時間を短縮することを目的とする制度です。


【適用対象事業場】


日ごとの業務に著しい繁閑の差が生ずることが多く、かつ、これを予測した上で就業規則その他これに準ずるものにより各日の労働時間を特定することが困難であると認められる事業で、具体的には常時使用する労働者の数が30人未満の小売業、旅館、料理店、飲食店。


【要件】


労使協定で1週間の労働時間が40時間以下となるよう定め、かつ、この時間を越えて労働させた場合には、割増賃金を支払う旨定めます。


※労使協定は、所轄労働基準監督署長に届出なければなりません。


【事前通知】


1週間の各日の労働時間を、少なくとも、当該1週間の開始する前に、書面によって労働者に通知しなければなりません。


また、使用者は、緊急やむを得ない事由がある場合には、あらかじめ通知した労働時間を変更しようとする日の前日までに書面により通知することによって労働時間を変更することができます。


【効果】


使用者は、労働者を1日の法定労働時間に係わらず、1日について10時間まで労働させることができます。


(4)フレックスタイム制


【制度の趣旨】


フレックスタイム制は、一定の期間の総労働時間を定めておき、労働者がその範囲以内で各日の始業及び終業の時刻を選択して働くことにより、労働者が効率的に働くことを可能にし、労働時間の短縮を図ろうとする制度です。


【要件】


次の@及びAが必要です。


@就業規則その他これに準ずるものにより、「始業及び終業の時刻を労働者の決定にゆだねる旨」を定めること。

A労使協定で次の事項を定めること。

ア 対象となる労働者の範囲

イ 1ヵ月以内の清算期間

ウ 清算期間中の総労働時間

エ 標準となる1日の労働時間の長さ

オ 労働者が労働しなければならない時間帯を定める場合にはその時間帯の開始及び終了の時刻

カ 労働者がその選択により労働することができる時間帯に制限を設ける場合には、その時間帯の開
始及び終了の時刻


【効果】


使用者は、フレックスタイム制をとる労働者について、清算期間を平均して週法定労働時間を越えない範囲内において、1週又は1日の法定労働時間を越えて労働させることができます。





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