配置転換


1.配置転換とは


「配置転換」(配転)とは、労働者の配置の変更であって、職種・職務内容又は勤務場所が相当長期間にわたって変更されることを言います。


欧米では、職種限定採用が中心のため、配置転換は制度的に行われていませんが、我が国では、長期安定雇用のもと人事制度として一般的に定着しています。


2、配置転換の目的


配置転換の目的としては、次のようなことが考えられます。

(1)労働者の能力・適正に応じた配置をするため。

(2)多様な業務を担当させることによる能力開発や、異動による組織の活性化のため。

(3)余剰人員を抱えた部門から他の部門に労働者を異動させる、雇用調整のため。


3、配置転換と就業規則


多くの企業では、正社員の用の就業規則で配置転換がある旨規定し、労働者の包括的な同意を得ています。


4.配置転換と権利の濫用


使用者が配置転換命令権を有する場合であっても、その権利の行使によって、労働者に大きな不利益が生ずる場合があり、労使間において、このような場合の配置転換命令の効力をめぐって、紛争が多くみられます。


このような場合、裁判所においては、権利濫用法理を用いて、その権利の行使を制約する場合があります。


しかし、解雇権の濫用と異なり、配置転換の場合は、長期雇用の慣行のもと雇用は維持するわけなので、権利濫用の法理の適用は多くありません。


5.配置転換と代表的な判例


(1)配置転換に業務上の必要性があること。

(2)配置転換に業務上の必要性がない無い場合であっても、(a)不当な動機・目的に基づく場合、(b)労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせる場合で無い限り、配転命令は権利の濫用に当らないというのが判例の立場です。(東亜ペイント事件 最判昭61.7.14)


通常甘受すべき程度の不利益」か否かは、労働者の具体的な不利益の内容・程度、使用者が採った不利益軽減措置に加え、業務上の必要性との関係で定まるとされています。


また、単身赴任を伴う配置転換を行う場合はには、近隣地区への配置転換に比し慎重さが求められるとされています。


6.配置転換と最近の裁判例


最近の裁判例においては、配置転換に伴い、家族の看護・介護に支障が生ずる場合は、権利の濫用として配置転換を無効とする例が増加していますので、注意が必要です。





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