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常滑を散策
'06・10・27

ネイチュアの旅ではないけど、焼き物で900年の歴史を持つ常滑の町を歩いた。

初めて行ったのは30年も前。名古屋に住む友人に誘ってもらって、知多半島の突端までのドライブでの通りすがりだった。

突然あちこちにレンガの角張った煙突がニョキニョキ表れて、焼き物の町と聞いた。
もくもく煙が出ていたかどうかは思い出せない。

赤いレンガの色が空に映え、心騒いで、いつか再びと願いつつも随分時がたち、地名も忘れた。

10年ほど前のこと、名古屋に出向く事があって、赤いレンガの煙突の街を思い出し友人に尋ねたら常滑(とこなめ)という町で、屋根瓦を焼いている工場に寄ったじゃないと言う(憶えてなぁ〜い)。

名古屋駅から名鉄の特急で直ぐなので、ひとりで訪ねたのだった。

2度目の常滑行きから、この10年の間に3回訪れたこの町は丘陵地帯にある
狭い路地を行ったり来たり、上ったり下ったり黒く塗られた木造の家や工場が点在する界わいを行く。
初めて訪れた30年前に比べたら煙突の数は格段に減った。

平安時代から900年も続いた長い歴史の過程の変遷があるのだろう
一見斜陽の町に見えるが、今の常滑はここ100年ぐらいのレトロな雰囲気が漂って散歩するには心地よい街だ。

斜陽の町に見えるのは、 薪から石炭、次にプロパンガスと燃料が変わり、産出する製品の需要の変遷もあるのだろう。レンガの煙突や窯は今は使われてない。

朽ちるに任せたままのもあれば、煙突だけ残して窯を壊し空き地になった所、反対に窯だけ残された所もある。
鉄骨でささえられてるのは倒壊するのを防いでいるのだろう。
短い煙突は危険なため上部だけを壊したのだそうだ。

そこかしこにある近年の角窯でなく、歴史を語る文化財としての登窯も保存されているのだが、今回そこにたどりつかなかった。

迷路じみた路だからでもあるし、矢印に沿わないでついつい曲がりたくなる路地があるからだ。

近年に多く製造された土管、お酢の瓶、食用油の瓶、大瓶、屋根瓦などが
うち捨てられ、あるいは法面に使われ、坂道に埋め込まれ、家の土台にもなり、塀にもなりと
これらは余剰品なのか不良品なのか、そうそう土管坂という坂道もある。



この狭い域内での栄枯盛衰というのか、手入れもされぬままのあばら屋もあれば
そのようでいて、中を見れば洒落た工房や店やギャラリーだったりもし
空き地、人家の庭では鉢に花を咲かせ、それがほどほどに放置されてるのがまた好い感じなのだ。


民芸のような雑器、花器、植木鉢など、なんと「招き猫」の日本一の産地でもあるらしい。
今の常滑の産業としての建築材料のタイルから洗面台とかの衛生陶器のような工業製品や、大手の窯業の会社は
観光コースの領域から外れた場所に工場があるようだ。

向こうに見える白く眩しい建物はINAXの工場でウオンウオンとモーター音を響かせ、フォークリフトが動き回っていた。
INAXといえばTOTOと並んで日本の衛生陶器の2大メーカーの片方だ。

手前の黒い家は工場で、常滑では大きい方の製陶会社のように見え大物の瓶や鉢が沢山積み重ねて置いてあった。

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