猫ゼロ公園

中之島公園の猫たち

元「野良猫」タキシードが秘書たちとつづる中之島公園の猫たちのブログです。愛情のこもった文章と愛くるしい写真が満載。ぜひご覧ください。


中之島公園猫対策協議会では、猫たちの里親さんを募集しています。また、支援物資のお願いをしております。詳しくは、上記のブログ「中之島公園の猫たち」をご覧ください。
*現金は受け付けておりません。ご了承ください。









公園の猫で癒されますか?

画像

■都会の公園には、たいてい野良猫と呼ばれる猫たちが棲みついています。彼らはどこから来たのでしょうか。
彼らは、公園を訪れる猫好きな人々から餌をもらい、可愛いがられています。彼らは幸せでしょうか。

■公園の野良猫は、飼い猫が迷子になって帰れなくなり棲みついた場合もありますが、その多くは捨て猫とその子孫です。
野良猫は、夏の暑さや冬の寒さに体力を奪われ、飢えや病気感染の危険と隣りあわせの生活を強いられています。
事故や虐待で命を落とす危険もあります。猫は室内飼育であれば20年近く生きることも珍しくありませんが、野良猫の寿命は短く、3年から4年程度です。

■猫好きな人の中には、公園を訪れたときに猫に餌をあげる人がいます。公園に猫がいると癒されるという人もいます。しかし、その猫好きな人は、たまたま空いた時間に公園を訪れて餌をあげただけであっても、お腹をすかせた猫は、再び餌をくれる人がくることを次の日もその次の日も待っているのです。訪問者を癒してくれる猫は、飢えと病気、暑さや寒さ、事故・虐待などの危険と隣り合わせの過酷な毎日を送っています。

■野良猫の虐待が続いている公園があります。人の手の温もりを知っている人馴れした猫ほど、不用意に心無い者に近づいていき、虐待の標的にされてしましいます。猫好きな人を癒してくれる猫たちですが、公園で暮らしている猫たちは決して幸せとはいえません。

画像 ■「そもそも公園に猫がいることがおかしい」
私たちはそう考えます。公園に住む猫たちは、鳥や虫のように、元々、人間と直接の関わりを持たないで生きてきた動物ではないのです。人馴れしている猫も人馴れしていない猫も同じです。公園だけでなく、商店街や街中に住む野良猫も同じです。猫は野生動物ではありません。そのほとんどは捨て猫、飼育放棄された猫たちです。
多くのボランティアが自宅に何匹も、多い場合は何十匹もの猫を引き取り、里親探しなどの保護活動を行っていますが、引き取ることのできる猫の数には限りがあります。やむをえず、自費でTNRを施し、外にいる猫たちが天寿を全うできるように世話をしているのが実態です。
しかし、いつの日か「野良猫」という言葉が、日常から消える日のくることを願っています。


捨てることは、殺すこと

■もしも、離乳前の子猫を捨てれば、屋外に放り出された子猫は急激に体温が低下して衰弱死します。鳥や他の動物に襲われることもあります。離乳後の子猫や成猫の場合はどうでしょうか。残念ながら、捨て猫が長く生き延びることは困難です。

■猫はテリトリー意識の強い動物です。たとえ野良猫であっても人の手で捕らえられ、離れたほかの場所に移動させられるとパニックを起こします。餌場も寝床もわからない上に、元々その場所に住んでいた猫たちから攻撃を受けることになります。まして、人に飼育されていた猫が、突然、知らない場所に捨てられると、その猫にかかる危険やストレスは相当に高くなります。捨てられたショックで何も食べなくなり、そのまま死んでしまう猫もいるくらいです。

■冬の寒さは、猫にとって大敵です。野良猫の多くが冬に風邪をこじらせ、体力のない猫は気管支炎や肺炎を起こして命を失います。目ヤニでまぶたがふさがり、癒着してしまう猫もいます。猫は非常に繁殖力が強いのですが、秋に生まれた子は冬を越せずに死んでしまう子がほとんどです。捨て猫が子猫であれば、たとえ離乳が終わっていても再び人間が引きとって保護をしない限り、ほぼ確実に全員が死んでしまいます。

■ボランティアがTNR(捕獲、去勢・不妊手術、元の場所に返す)を施した猫たちを世話している場所に猫を捨てる人がいます。猫を可愛がっているから捨て猫があっても面倒をみてくれるだろうという考えなのかもしれません。確かにボランティアが新しい猫を見て、知らない顔をしていることはありません。しかし、ボランティアはすでに抱えきれない程の猫の面倒をみていて、新たな猫を十分に保護するだけの余裕はありません。

■何よりも、捨てられた場所にその猫がいつくとは限りません。 多くは、知らない場所にきて、パニックを起こしてどこかへ行ってしまったり、先住の猫に襲われ、その場所を追われて放浪猫になってしまいます。
画像 運よく、餌場や寝床をみつけることができたとしても病気や車に轢かれて命を落とす可能性が高く、特に捨て猫は、無防備に人間に近づいて虐待を受け、傷つけられたり残虐な死を迎える危険性が非常に高くなります。

■動物を捨てることは殺すことです。飼い主には、その動物の一生の面倒を見る責任があります。どうしても飼育が困難な事情が生じたのであれば安心できる里親をみつけてあげてください。また、繁殖を望まないのであれば、不幸な動物を増やさないために去勢・不妊手術を行うことも飼い主の責任です。


ホームレスと犬猫の関係

■公園にはたくさんの野良猫が住んでいます。街区公園のような小規模な公園より、何ヘクタールもある規模の大きい公園ほど多くの猫が住んでいるのは当然ですが、都会の公園には、別の事情もありあます。それは、ホームレスさんのテントです。大阪市内の各公園も、かつては今と比較にならないくらいのたくさんのテントがありました。そして、そのテントをねぐらとして、多くの猫が繁殖していたのです。

■明確にホームレスさんが自分の飼い猫として飼育していた猫もいたと思いますが、公園内で新しく生まれた猫や捨てられた猫をホームレスさんが自然と面倒をみてあげていたという場合が多かっただろうと思います。しかし、ボランティアが入らない限り、去勢・不妊手術は行えませんから、当然、それらの猫が繁殖します。

■行政の指導等によってホームレスさんが公園から立ち退き、住んでいたテントが撤去されてしまうと、それまでテントをねぐらとしていた猫たちは一斉に全くの野良猫になってしまいます。大阪市内の一定規模の公園にはそういう猫が多数いますし、中之島公園の猫たちもそういう猫が多かったのです。

■中之島公園では、全面リニューアル工事を行うということもあり、幸いにも公園事務所の理解を得て、野良猫の全頭を保護することができましたが、他の公園では、全くの野良猫となった猫たちはボランティアの世話を受けて命をつないでいるという状態が続いています。しかし、それらの猫は人馴れしていることが多く、虐待されることがしばしばあります。また、公園事務所の理解が乏しい場合には、猫の世話をしているボランティアが単なる「餌やりさん」と同様に扱われ、給餌について注意を受けたり、巣箱を撤去されたりということが起こっています。

画像 ■ホームレス問題は一方では犬や猫の問題です。犬や猫を連れて行けないので自立できないというホームレスさんも多くおられます。
中之島公園猫対策協議会のスタッフは、公園のテントに住む猫や犬の去勢・不妊手術を行ったり、自立して公園から退去するホームレスさんの犬や猫を一時預かりする等の活動も行っていますが、公園のホームレス問題を考える上では、後々の公園管理の面からもホームレスさんの自立を促す面からも、犬や猫の問題は見逃すことのできない問題です。

NEXT>>