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中之島公園の猫たち

元「野良猫」タキシードが秘書たちとつづる中之島公園の猫たちのブログです。愛情のこもった文章と愛くるしい写真が満載。ぜひご覧ください。


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中之島公園猫対策協議会とは

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■中之島公園はバラで有名でしたが、再整備工事が始まるまでは、「猫の公園」としても有名でした。バラ園や剣先地区にはたくさんの猫がいて、休憩に訪れたサラリーマンなど公園を訪問する人の「癒し」となっていました。

ところが、再整備工事のため、平成19年11月1日に中之島公園が閉鎖され、およそ70匹の猫が公園内に取り残されてしまいました。中之島公園は、周囲を川にかこまれた島の中の公園です。島内に取り残された猫たちは、棲家を破壊され、餌をもらうことも出来ず、飢えと寒さにその命をおびやかされることとなっていまいました。

「猫の命を救ってほしい」とういう声が全国から寄せられ、保護を願う人々が繰り返し大阪市に嘆願しましたが、当初、行政の対応は冷たく、取り残された猫を保護することも、ボランティアが給餌のために公園内に立入ることも認めてくれませんでした。話し合いを続けた結果、取り残された猫たちをボランティアが保護することについて公園事務所の理解を得ることができ、中之島の猫たちを保護するとともに、大阪市の動物愛護施策を前進させるため、有志の市民が集まって、中之島公園猫対策協議会が結成されました。

■中之島公園猫対策協議会は、応援してくださる多くの皆様と公園事務所の協力を得ながら、平成19年12月から本格的な保護と譲渡の活動を続けました。保護した猫の数は公園内にとり残された70匹のほか、工事期間中に公園の境界付近に流入してきた数をあわせると80匹以上になりました。
 
■ 工事開始から2年半を経た平成22年3月、中之島公園の再整備工事が終了しました。その時点ではまだ、病気や人馴れしていないなどの理由から譲渡先がみつかっていない21匹の猫が保護施設で暮らしていました。しかし、工事の終了にともなって公園を管理するゆとりとみどり振興局から施設の明け渡しについて話があり、その存続が大きな問題となりました。
 ここでも、中之島の活動を応援してくださるたくさんの方が大阪市に声を届けていただきました。工事が終わったからといって一方的に施設を廃止してしまえば、いずれまた、中之島公園に飼い主のいない猫が増えるだろうし、大阪市内の他の公園にいたっては、猫の問題について何も対策がないまま、またどこかで同じような問題が起こる可能性がある。中之島公園の活動は、公園内で繁殖した犬や猫の問題を行政と市民とが協力しあって解決に向けて取り組んだ例であり、このまま終わってしまえば、根本的な問題は何も解決しない。私たちは施設の廃止を前に、大阪市に対して中之島公園での再発防止策と市内の各公園での新たな対策の実施を求めました。

画像 ■ そして、平成22年11月11日、平松市長の定例記者会見が行われ、平松市長により、中之島公園での活動を正式な市民協働の事業として今後も進めていくという発表がされました。さらに、中之島公園の活動をモデルとして、市民協働で公園の野良猫対策を行っていく「公園ねこ適正管理推進サポーター制度」を立ち上げることもあわせて発表されました。それまで、公園事務所が独自の判断で行ってきた「工事を円滑に行うための緊急避難的措置」であった中之島公園での活動が正式に認められ、市内の各公園での所有者がいない猫の対策について、大阪市が取り組みを宣言した瞬間でした。

■ 「これは、中之島だけの問題ではない」。私たちは、中之島の猫たちが幸せに暮らすことができるように努めることはもちろん、公民協働による動物愛護の取り組みが広く前進することをめざして、日々の保護・譲渡活動を続けてきました。今も、中之島の猫たちの幸せと動物愛護の施策の前進のため活動を続けています。

■当協議会の基本的な視線・考え方については、 「猫ゼロ公園」もあわせてご覧ください。


動物の遺棄・虐待は犯罪です

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■2009年3月、環境省が「動物の遺棄・虐待は犯罪です。」という啓発普及用のポスターを作成し、約9万枚を全国の自治体に配布しました。
2006年6月の「動物愛護管理法」の改正により、愛護動物の遺棄虐待に対する罰則が強化されましたが、依然として遺棄・虐待が絶えません。

【動物虐待の罰則】
●動物をみだりに殺し又は傷つけた者は、1年以下の懲役、100万円以下の罰金
●動物をみだりに給餌・給水をやめることにより衰弱させる等の虐待を行った者は、50万円以下の罰金。
●動物の遺棄は、50万円以下の罰金


■遺棄や虐待が犯罪であるという認識が、社会でまだまだ低いように思われます。しかし、もしも遺棄・虐待という犯罪行為を発見したら、警察への通報・告発を行う必要があります。

■中之島公園猫対策協議会においても遺棄・虐待防止のための啓発を行うとともに、遺棄・虐待については、警察への通報・告発を行っています。


命に責任を

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■環境省の統計によれば、2008年度の日本国内における犬猫の殺処分数は、犬100,239頭、猫209,532頭です。年間、30万頭もの犬や猫の命が全国の動物管理センターで殺処分により失われています。安楽死ではなく、炭酸ガスによる窒息死です。「飼えなくなった」などの勝手な理由で多くの犬や猫が飼い主に「殺されて」いるのです。また、動物管理センターに引き取られた幼齢期の猫は151,677頭で、適切な不妊去勢を行うことなく不用意に繁殖させた結果、動物管理センターに引き取られる子猫が非常に多いのです。「殺されるために飼われた」「殺されるために生まれてきた」かのような不幸な犬や猫を生み出してはなりません。

■2009年12月には、兵庫県尼崎市で、狂犬病予防法による登録やワクチン接種をしないまま犬の繁殖を手掛ける業者から、市が過去5年間、違法状態と知りながら、飼育できなくなった犬を年間50匹以上引き取り、殺処分していたことが明らかとなりました。悪質なブリーダーの行為とはいえ、その背景には昨今のペットブームがあります。ペットブームに乗じてブリーダーたちは犬や猫を繁殖させます。そこには人間の金儲けのためだけに繁殖を強いられる犬や猫たちがいます。そして、売れ残った犬や猫は多かれ少なかれ、なんらかの「処分」をされることになるのです。ペットブームはまた、ペットショップを通じての安易な生体売買を促し、「飼えなくなった」という無責任な飼い主を生み出すことになります。

■犬や猫を飼えば、自分の生活を犬や猫に合わせて変える必要もあります。犬も猫も20年近く生きます。病気になることもあれば、年をとって介護が必要になることもあります。お金も掛かります。だからといって、飼育を放棄することは出来ません。犬や猫の飼い主に対する信頼を裏切ることはできません。飼い主にはその犬や猫が生を全とうするまで面倒を見なければならない、命を養う者としての責任があります。その責任を負う覚悟があるならば、ペットショップではなく、ぜひとも、動物管理センターや譲渡活動をしているボランティア、団体から、犬や猫を引き取ってあげてください。

■動物の遺棄・虐待・殺処分など、目を覆い、耳を塞ぎたくなるような出来事が、絶えません。いつの日か、虐待も遺棄も殺処分もゼロとなる日の来ることを願わずにはおれません。

命あるものである動物に対 してやさしい眼差しを向けることができるような態度なくして、社会における 生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養を図ることは困難である。
(「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための 基本的な指針」平成18年度環境省告示第140号より)

TNRについて

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■Trap(トラップ=捕獲機等による捕獲)、Neuter (ニューター=去勢・不妊手術)、Return(リターン=元の場所に返す)、の頭文字をとってTNRと呼ばれます。TNRは、有効な野良猫対策として世界的に広まっています。
TNRによって、子猫が生まれなくなり、野良猫の繁殖を抑制できます。一代に限って、その生を全うさせることができる人道的な対策であるとともに、テリトリー意識の強い猫が再び元の縄張りで生息することによって他地域からの猫の侵入を抑制し、野良猫の数を安定化させ、時間とともにその数を減少させます。

■オス猫が縄張りを誇示するためにするオシッコはスプレー行為と呼ばれ、非常に臭いが強いのですが、去勢手術をしたオス猫はスプレー行為をほとんど、多くの場合は全くしなくなります。また、不妊手術をしたメス猫は発情しないため、その地域に引き寄せられるオス猫の数が減少し、求愛の鳴き声やケンカによる騒音がなくなります。TNRを施した猫には、目印のために耳カットなどが施されます。これは、個体の識別と去勢・不妊手術を目的として同じ猫を重複して捕獲しないための対応です。

■愛護ボランティアの多くが、野良猫にTNRを施すとともに、野良猫の健康管理、糞尿の始末、食事の世話と後片付けをしており、地域住民の猫に対する苦情を未然に防ぐ努力をしながら、野良猫の保護に努めています。TNRにもとづく愛護ボランティアの活動は、猫の繁殖を抑制し、猫によるトラブルを未然に防ぐように生息エリアを管理している点において、単に野良猫に食べ物を与えるだけの「餌やり」とは決定的に異なります。
しかし、このようなTNRを基礎におく愛護ボランティアの活動は、一般的にはまだ認知度が低く、単なる「餌やり」と混同されて、地域住民から愛護ボランティアが苦情や妨害を受ける事例は枚挙にいとまがありません。また、猫そのものが攻撃の対象とされることもあり、猫に対する虐待事例も絶えることがありません。
そこで、地域住民との相互理解により、TNRにもとづく野良猫の保護をしていこうという考え方が広まりました。それが地域猫運動です。しかし、地域猫運動の賛否を巡って住民間に軋轢が生じたり、資金不足から去勢・不妊手術の費用を十分に賄えないなどの新たな問題も起こっています。地域猫運動は、繁殖抑制、給餌管理、糞尿の始末、個体管理、遺棄・虐待の防止などについて、地域住民と愛護ボランティアが十分に理解するとともに、行政による啓発や手術費用の補助などのサポートがあってはじめて継続できる運動です。なによりも、その基本であるTNRの意味が広く認知されていなければ円滑に進めることが困難となります。

■猫嫌いな人は、「猫が可愛いかったら自分の家で飼え」などと言うことがありますが、多くのボランティアはすでに自宅で沢山の猫を保護しており、やむなく、自費でTNRを行っているのが実態です。たとえ、猫を一定地域から排除(捕獲・殺処分)しても、近隣に猫がいるとテリトリーが空白となった地域には新たな猫がやってきて繁殖し、しばらくすると元の状態になります。 画像野良猫の繁殖抑制、野良猫による迷惑行為の防止には、一方的に排除しようとするよりも、TNRと愛護ボランティアによる管理・保護を行う方が優れています。
とはいえ、TNRは万能薬ではありません。いくら今いる野良猫に不妊手術を施しても、捨て猫があると野良猫の数が増え、新たな繁殖が起こります。飼い猫に対しても望まれない繁殖を防ぐ去勢・不妊手術を行うことや遺棄防止に対する啓発が必要です。
また、野良猫の生活は、病気感染の危険にさらされ、冬には厳しい寒さに耐えなければならず、事故や心無い虐待によって命を落とすこともあります。子猫やある程度人慣れしている猫は、捕獲の後、譲渡先を探して家猫にしてあげることが猫にとっても最もよい方法です。TNRを実施している愛護ボランティアは、自宅での保護・一時預かりや譲渡も同時にしていることが多くあります。譲渡についても行政の理解と踏み込んだ施策の実施が強く望まれます。


中之島公園について

■大阪市の中之島公園は、堂島川と土佐掘川にはさまれた東西およそ3キロの中州にあります。中之島図書館や中央公会堂などの歴史的な建築物が遺されており、これらの重厚な建物包みこむかのように緑が東へと続き、中州の東端まで中之島公園が広がりを見せています。
中之島公園はバラで有名であり、まさしく都会のオアシス的な存在でしたが、平成19年11月1日に一旦閉鎖され、再整備工事が行われました。工事を中断して平成20年5月に国際ビーチバレー大会が開催されるなどしましたが、平成21年8月にリニューアルが完成し、府市と経済界合同のイベントである「水都大阪2009」が開催されました。
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有名であったバラ園も姿を変えて復活しました。また、中之島では毎年クリスマスの時期に、イルミネーションが輝く「光のルネサンス」というイベントが行われていますが、2009年の冬には2年ぶりにバラ園や剣先と呼ばれる東端地区が会場に含まれました。
しかし、大阪市の中之島公園再整備プロジェクトは、まだ終わっていません。中之島公園は、人々に親しまれつつも大阪市の一大プロジェクトとして、今後もイベントを交えながら、次々と姿を変えていくだろうと思われます。