俊樹の部屋(?)

俊樹の部屋(第26回)


(00.10.13アップデイト)

1996年5月30日、歴史は始まりました。ついに布川俊樹のホームページがスタートしたのです。このページを立ち上げた4、5月はギターを弾くよりとにかくこのホームページ製作に追われる日々、日夜Macに向かっておりました。この「俊樹の部屋」は毎回僕がたわいもないことをエッセイ的に書き連ねたり、「徹子の部屋」みたいにゲストを呼んで対談をする、みたいなコーナーであります。

さて、マレーシアKL(クアラルンプール)漫遊記第2回をお送りします。書いているうちに文章量が膨大になってきてしまったので今回は第2回としましょう。日記風に書きます。もう1回続編を書くからね。かなり今回はグルメ紀行みたいになってきたけどご勘弁を‥。行くまでの苦闘から比べると天国なのよね。


9月7日(木)

いよいよマレーシア入獄、じゃなかった入国だ(5時位だったかな)。我々はついにここまで来たのだ。そして今回のコンサートの仕掛人、西野さん登場(下の写真左)。お、お、お、おっさんである(ゴメン)!マレーシアでいくつかの会社を経営し、ジャズが大好きでアジアのジャズを盛り上げる運動を展開して行きたいという話を聞いていて、何か青年実業家風イメージを抱いていたのだが…(笑)。その西野さんの冷房の効かないボルボに乗って我々はいままでの苦労をグチる(笑)。イミグレの問題は滞在中に交渉して何とかしてもらうことになり、まずは一安心。ひとしきり大使館関係を揶揄して盛り上がり、我々は熱帯の暑さとともに鬱憤をはき出してしまったのだった。とにかく西野さんは話をしてみると最高に面白い人だ。20歳頃からいままでに60ヶ国以上を渡り歩き、6ヶ国語をあやつる。ケニアでは象に家をつぶされかけ、中東では耳元を鉄砲玉がすり抜けてきた中を生き抜いて来た尊敬すべき御仁である。現在は建設関係、家具の会社、はたまたラーメン屋などもやっておられる。さて、高速を走り抜けKLの街に入っていく。モスクや世界一の高さを誇るペトロナスツインタワーを見つつ(観光ガイドみたいな表現だぞ‥笑)、異国情緒気分になったところでまずはホテル(あまり書くのはやめよう)にチェックイン。午後9時にリハーサルがあるのでその前にメシを食おうということになった。ウェルカムの一盛り上がりというわけだ。西野さんが「何を食べたいですか?」と聞くので、郷に入れば郷に従う我々はもちろん「おまかせします」である。ちなみにデュオラマ様御一行の2人は日本人にあって異常にスパイシーなもの、辛いものが好きな人達で今回のツアーではとにかく食い物を期待していたのであった。初日の夜はちょっと屋台的な感じのオープンレストランでタンドーリチキン!僕の大好物である。 これがもちろんうまい!ハーブの強力に効いたミントのカレーも絶品。東京でこんな本格的インド料理を食ったらいくらという感じなのだが、何と値段はビールのピッチャーを2つ頼んで4人で2000円台。すさまじい安さだ。ちなみにここから西野さんの部下でインド系(インド人だったかな?忘れた)のラミッシュさん(写真右の人。やたら滞在中はお世話になった)が加わっている。彼はマレーシアのホッケー・ナショナル・チームの代表選手だったと聞き、高校時代に高校のホッケー部代表選手だった布川はホッケー話に盛り上がる(ハンコックとジャズ研プレイヤーくらいのレベルの差がありそうだが…笑)。メシを終えていよいよ今回のマレーシアメンツとの初顔合わせだ。グレッグ・ライオンズ(sax)、マイケル・ヴェラパン(key)ルイス・パルガサム(ds)、スティーヴ・ソーントン(perc)、というメンツ、マイケルのプライベートスタジオでリハは行われた。僕はすでに軽く酩酊状態な感じでリハに臨む(よくあることだが…笑)。譜面は7、8曲あらかじめ送ってあるが、納ちゃんとは「まあ初めてだし、様子を見て難しい曲をやるかどうかは決めようね」なんて話し合っていた。それでリハーサル。何と彼等はばっちり予習をしていたのであった。それで納ちゃんの超難曲「Nox」もやることになった(僕等はやめようと思ってたんだけど、彼等がやりたそうなんだもん。何と素晴らしいミュージシャンシップであろうか。マレーシアミュージシャンは僕らの想像を超えて素晴らしかった!)。我々は美しいミュージシャン同士の邂逅を経て明日のコンサート初日に備えるべく、英気を養うために再び夜の町に彷徨に繰り出すのであった(笑)。


9月8日(金)

いよいよ2日め、朝起きる(あたりまえだ)。外に出ようにも考えてみて我々は金を一銭も持ってない(マレーシアの通貨リンギットは日本で両替することはできない)。西野さん待ちである。結局午後に彼は来て昼食はちょっとチャイニーズ系屋台へ…(まったくこういう所に連れてきてくれるのはジモティならではである。安いんだろうし、本当にうまいので嬉しい!)。ここでは肉骨茶(ばーていと発音していた)を食べる。ぶたの足や耳やら色々なパーツの入ったスープとハーブに野菜や湯葉が入っている鍋である。それでそのスープがお茶なのだ。豚骨というとラーメンのこってり感を想像するがまったくそんなことはなくさらっと入る(お茶だからだろうな)。とにかくうまいんです、これが…。

さて、そして会場へ(下写真)。ナショナルアートギャラリーというとてもきれいな会場である。200人くらいのキャパかな。今日だけは早く入って周到なサウンドチェックとリハーサルである。演奏曲目は以下の通り、これから3日間は基本的にこのメニューのコンサートにすることにした。

1st Set
(1)三色の虹 (2)クプクプ (3)トリオでスタンダード(何やったか忘れた) (4)フラグメント

2nd Set
(1)暑い夏の冷たい涙 (2)星砂 (3)全員でスタンダード(これも忘れた) (4)ペキンダックブルース (5)Nox

アンコール
ドクターヴィレッジ



僕の曲は1-2、1-4、2-2、2-4。納ちゃんの曲は1-1、2-1、2-5とアンコールである。さて、演奏は非常にいい感じだった。やっぱり初めての場所は燃えるよね。演奏が終わってメンバーのコミュニケーションは当然密になる。もちろん打ち上げである。今夜はちょっとスパイシーな広東系料理。ここがまたうまい。KLはニューヨークと同じで人種が相当入り混じっている(イスラム系、インド系、広東系、欧米人など)ので料理のバラエティが多い。それで中国料理もスパイシーなフレイヴァーが入っているものが多いようだ。ここで特に印象に残ったのは初めて食べたマレーシアでは名物的な青菜、かいらん(どう書くかわからない)だ。もうちんげんさい(変換で出ないぞ…嘆)なんかより全然うまいぞ。芽キャベツとブロッコリーと合わせた感じの青菜。あまりにうまく2回も頼んでしまった。しこたま酔っ払ってると店に流しのギター弾き(ストリートミュージシャンと流しが混ざった感じかな)が入ってきた。延々とジョンレノンとかそんなのをアコギを掻き鳴らしながら唄い続ける。僕等はもういいよみたいな感じだったんだけど、誰かが「この人は日本から来た凄いギタリストなのよ」とか言ったら「ギター弾いてくれ」みたいなことになってしまった。結局今回のサウンドエンジニアのラフィクが唄って(これが滅茶苦茶唄がうまい)僕がジョンレノン君のアコギを借りて弾くはめになってしまった。ロベン・フォードのブルースの曲。僕はおいしい料理を前に中華テーブルに座りながらのセッション。かくして熱帯の夜は盛り上がり明けゆくのであった。しかし何か変じゃないか?俺等はあいつに金払ったんだぞ(笑)!


9月9日(土)

滅茶苦茶2日酔いだぞ。今日の昼食はサックスのグレッグ(写真左)がカリーに連れていってくれることになっている。グレッグは英国人でここ数年マレーシアに住み着いて活動している。よくある話だがツアーで当地にやってきて、ここの女性と結婚してしまったのだ。白人のゴリゴリ系コンテンポラリーサックス奏者という感じで音、ノリなど素晴らしいプレイヤーである。 僕等としては大変やりやすいタイプだ。ホテルのロビーで待ち合わせて西野、グレッグ、布川、納、そしてスリランカからわざわざ観に来てくれた西野さんの友達である西尾さんともう1人(ゴメン、名前忘れました)の6人で郊外のカリー屋に。バナナリーフにカリーを乗せて食べる(現地の人は手で食べている人も多い)。色々なカリーを注文、それから好きな魚や肉を選んでタンドーリにしてもらう。グレッグがKL一と言うだけあってどれも 絶品である。たらこをタンドーリにしてもらったら要するに明太子スパイシー版であった(あたりまえか‥笑)。とにかく納ちゃん(下写真でご満悦)も僕もカリーには目がないのでこんな素晴らしい昼食はないのだあ!ビールが店になかったのでココナッツジュースで盛り上がった。




そしてグレッグの車でホテルまで送ってもらう。彼の音楽経歴なんかを聞くとウェザー・リポートあたりから入っていることを知る。同世代やねえ。最初はベーシストだったそうな。結構眠いのでちょっとホテルで休んで6時過ぎくらいに会場へ。食い物のことばかり書くのも何なのでコンサートレポートでも書くことにしようか。でもそれは再び続編ってことで‥(笑)。

お楽しみに!







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