昨夜は11時に眠ってしまったので、今朝は5時に目が覚めた。寝ぼけ眼でベッドから手を伸ばしてカーテンを少しあけてみると、前のアパートが朝日に照らされている。起き上がって空を見上げる。「うわーっ、久々の青空だ!」。寝ぼけ眼がいっぺんに覚めた。
ここからコンクリートの登山道が細い地道に変わる。両側の眼下に広がる風景を見下ろしながら高度をかせぎ、第一峰に到着したのは6時。ここにも30人ほどの人がいて、大きな声で歌っている人もいる=写真上=。南側には星海広場と客船「オリアナ」号、黄海に浮かぶ島々が広がる。しかし、南側山腹の東西に建っている高圧鉄塔が邪魔だ。これがなければ最高の展望なのに残念。

「山登りなんてもう懲り懲り」と言っていた鉄道学院留学生の竹本節子さんや小池栄子さんらに、「散歩道の延長みたいな山だから」と言ってムリヤリ引っ張り出しての山行となった。
同行は2人のほか、留学生の坂入充さん、中国人家庭教師の査栄輝さん、そして海事大留学生の織田正さんの計6人。午前9時に鉄道学院の西門で待ち合わせして、711路のバスに乗る。9時25分、登山口に近いバス停「会展中心」で下車し、織田さんと合流。ここから路面電車の線路を渡って星雲街へと入る。
100メートルほど歩いたところで右に折れ、アパート街の緩やかな坂道を登る。9時30分に登山口に到着。コンクリート舗道をゆっくりと登るが、日差しが強く、早くも汗が吹き出て来た。
9時37分に第一展望台に着いて、ここでひと休み。やや霧がかかって遠くの風景は霞んでいるが、星海公園、黄海が目の前に広がる。素晴らしい展望を見ながら、小池さんがおいしそうにプカーッと一服。
竹本さんや小池さんは、1か月ほど前に大学西側の大頂山を目指しながらも、手前のピークで引き返してきたという。疲れ果てて、「山登りなんて」となっただけに、今回の山行は満足してもらわなければならない。それだけにゆっくりと歩く。でも、みんなの足取りは確かで、バス停から歩き始めて35分ほどで第2展望台に着くことができた。
大連市中心部や鉄道学院、星海広場、黄海が一望できる。先日、織田さんと2人で縦走した蓮花山ー迎客山ー晩霞山の山並も南北に延びて、存在感がある。ここは夜景がよさそうなので、坂入さんに「今度、夜に来ましょうよ」と提案したら、「いいですね」。しかし、女性たちは「ウーン」と言葉はなく、この案はあえなくも却下となった。
味気ないコンクリート舗道はここで終わり。頂上へと続く道は山道になっていて、靴底に伝わって来る感触がどことなく柔らかくて気分がいい。鉄道学院方面の風景を右手に見ながら進み、10時20分に第1峰の頂上にたどりついた。全員とも元気そうだが、私と同じ思いだったのか、織田さんが気遣って、「木陰で休みましょう」。桑の実を見つけたが、食べごろの実は全て取られていた。
元気を出して出発。小さなアップダウンを繰り返しながら、10時38分に第2峰に到着した。大パノラマを楽しみながら、さらに第3峰へと向かう。途中で竹本さんが地図を広げてこの山の位置を確認。海側には、星海公園や、軍施設近くに建っている幽霊ビルも見える。崩壊の危険があるため使用禁止となったビルだ。「ええっ、あのビルが使われていないの。なんてもったいないこと」。
後ろを振り返れば、いま歩いて来た第1峰と第2峰を結ぶ岩場交じりの尾根が荒々しい姿を見せている。この山容だけを見ると、険しい山を縦走しているような雰囲気がある。11時10分、第3峰の山頂に。ここからは西側のソフトウェアパーク、理工大、海事大方面の展望が広がっている。再び地図で位置を確認。山頂から下界を俯瞰しながらの作業は、山登りの楽しさのひとつでもある。
第3峰からは下りとなり、11時25分に高圧鉄塔下、11時40分に林道へと合流。さらに15分ほど歩いて連山街に出て、集合時間から3時間の山行は無事に終了した。
軽い疲労感もあって、手ごろな行程だったが、若い査さんには物足りなかったのかもしれない。足取りが軽そうでケロッとした表情をしている。
さぁ、ここからが「下山後においしいビールを飲む」という第2のテーマだ。医科大の火葬場の横を通って店探し。結局は中山路を渡って海洋世界の手前にある海鮮食堂に入った。行き当たりばったりの“賭け”だったが、結果的には大当たり。料理はおいしかったし、ビールもたっぷり飲んで値段も安かった。6人で締めて96元。頂上の展望に匹敵するほどの感動ものだ。
「山登りなんて……」。そんな声は上がらなかった。さぁ、次は海岸部からせり上がっている西尖山へ!
写真は上から
尾根から見える第1ピーク。その向こうには市街地が広がる
朝の頂上付近。中高齢者がたくさんいたのには驚き!
第2ピークで記念撮影
第3ピークからは理工大学方面の展望がひらける