
白雲山ー蓮花山ー迎客山ー晩霞山
(bai yun shan-lian hua shan-ying ke shan-wan xia shan=約180m)
(2004年4月17日=晴れ)
▽ガイド 星海広場の東に連なる“夢の山系”
▽交通 路線バス706路の「北石道街」で下車
▽ルート 長春路側ルートのほか、太原街方面からのルートも
■星海広場の東に連なる魅力の山系
大連はここ数日、日中の気温が20度近くにも上がって、「春」が一気に弾けてきた。街路樹のアカシアやイチョウは新芽を吹き、桜の花も咲き始めた。そんな生命感あふれる春真っ盛りの17日、大連山の会の山行会に参加した。
会としては、今季2回目の活動だが、前回は参加できなかったため、私にとってはシーズンの幕開けである。目指すは、星海広場の東側に連なる白雲山から蓮花山、迎客山、晩霞山までの“白雲山山系”。昨年6月、友人と同じコースを縦走しようと思ったものの、登山口を間違えてしまい、白雲山を踏み外してしまったところである。それだけに、白雲山はぜひとも登ってみたかった。
参加者は、会の幹事役でもある岡田稔さん、三上吉彦さんをはじめ、日本、中国、韓国、カナダ、パキスタンの男女9人。いつもながらの多国籍パーティーである。
大連市政府の北側にある新開路の珠江国際ビル前で午前8時半に待ち合わせ、ここから路線バス706路に乗車。烈士山の南側に延びる長春路の「北石道街」で下車した。午前9時、バス停近くの斜面中腹にある「華川旅社」の建物を目指して階段を登る。
登りきったところで、1本の道路に出て来た。ここの街路樹のソメイヨシノはいまが満開。迎春花(ying chun hua=黄梅)の黄色と見事な花景色を作り出している。ここから山の斜面に続いている登山道へと入った。途中の雑木林に桜桃(ying tao)の木が白っぽい花をつけている。この桜桃の実のおいしさは格別。たわわに実る6月中、下旬が楽しみだ。
林の下には白い清楚な草花が咲いている。同行の劉さんによると、「苦菜花(ku cai hua)」だという。西尖山でも咲いていたが、その時は何という花か分からなかっただけに、これですっきりした。遠くから花火の音が聞こえる。結婚式か開業祝いなのだろう。きょうは、きっと日取りがいいのだろう。
やや急な登りが続いたところで、鉄塔の下に出て来た。午前9時25分。このあたりから尾根沿いの道となり、右手に大連の街が見える。ところどころに黄色い花の草花が咲いている。この花も先日登った西尖山では分からなかったが、劉さんは「本当の名前は知りませんが、通称で面条(mian tiao)と呼んでいます」と教えてくれた。
高圧線の鉄塔の下を通り、午前9時35分に七差路に。単独行ならば迷うところだが、何度か縦走している岡田さんの先導で真っすぐ上っている道に入った。間もなく淡いピンクの花をつけた木があり、これが桜か、桃かで意見が分かれる。中国人は「桃(tao)」と言い、日本人は「桜(ying)」と言う。結局、判定つかず。
歩き始めから1時間後の午前9時、ピークにたどり着いた。ここが白雲山。後ろを振り返ると、いま歩いて来たコースがよく見え、街並もワイドに広がっている。ややもやっていて、すっきり見渡せないのが残念。全員で記念写真を撮って小休止し、再び出発した。
左手に大連森林動物園の池「白雲雁水」を望みながら気持ちのよい樹間コースを歩く。間もなく幅7、8メートルの未舗装路に合流。登山コースから200メートルほどそれたところに、白っぽい花をつけた木が10本ほど植えられ、そこだけが浮き上がったように美しい。桜なら“観桜”だが、何の木の花か分からない。吸い込まれるようにそちらの方へと寄り道をすることにした。
途中でおばあさんがしゃがみ込み、何やら草を摘んでいる。聞いたところ、包子や餃子の具に使う「jue 菜(cai)」だという。さらにすれ違ったご夫婦が摘んでいたのは、ヨモギだった。ご主人は「野菜(ye cai)」と言っていたが、食用になる草と言う意味であり、日本の野菜とは違う。ちなみに日本の野菜は中国語で「shu菜」「青菜(qing cai)」だ。
桜のような花は、桃か、杏か判断つかず、これも意見が分かれる。結局、地元の人に聞いたところ、「杏の花(xing hua)」と教えてくれた。山あいにその部分だけ密生する杏の木。そばでは山羊の群れが草を食み、すべてがゆったりした時間の中にある。ここはまさに、桃源郷ならぬ“杏源郷”だ。
記念写真を撮ったりして、しばし休憩して午前10時50分、再び山道に。やがて連花山の頂上に到着。午前11時。昼食には早いが、みんな早起きし、運動をしたのでお腹が空き、ここで大休止して食事をすることにした。頂上のすぐ隣のピークでお弁当を広げ、互いの料理を交換しながら食べる。不思議なもので、ほかの人が作った料理の方がおいしい。とくに岡田さんの卵焼きは絶品だ。
1時間後に迎客山へと向かって出発。いったん下り坂になって、再び上り坂となる。木々の間から美しい星海広場を見ながらの気持ちいいトレッキングコースが続く。40分後の午後12時40分、松の木に囲まれた迎客山の山頂に着いた。
さらに南の晩霞山を目指す。星海広場は足下に迫り、高級マンション「星海国宝(xing hai guo bao)」の4棟がすぐ右手に見える。このマンションは1平方メートル1万元もすると言い、100平方メートルで1300万円にもなる。中国では、かなり高級の部類に入り、日本ならば“億ション”といったところだろう。
午後1時15分、最後のピークの晩霞山に。南側にはお城の形をした貝の博物館「城堡博物館」、その向こうの海には豪華客船「オリアナ号」が見える。さらには、整備された星海広場、青い海、豪華マンション……夢のような景色が広がる。
下山は城堡博物館の裏側から。前回は右手に回って下りたが、きょうは左から崖を下ることにした。思ったより急な斜面で、女性陣にとっては厳しいルートだった。正解は、ちゃんとした登山道となっている右手からのルート。しかし、午後1時45分、スリルを味わいながらも全員が無事に下山することができた。
そこからは星海広場の中を歩き、中央の華表近くで解散。振り向けば、いまたどって来た縦走路がダイナミックに続いている。美しい広場と自然味あふれた山塊が、実に巧みに調和されている。この連山は、大連を代表する登山コースであることを実感した。
写真は上から
白雲山への登山口。後方の街路樹のソメイヨシノはいまが真っ盛り
白雲山の頂上で、全員で記念撮影
杏の花咲く“杏源郷”でひと休み
蓮花山の頂上で昼食。後方は星海公園
迎客山から見える高級マンション「星海国宝」
下山はスリリングな崖下りとなった