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巻頭インタビュー



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「愛在大連」のシンガーソングライター

李 長山さん  <2010年09月>



 大連の街や観光地を歩いていると、どこからともなく聴こえて来る「愛在大連」。その作詞作曲者が李長白さんだ。このほかにも「亮麗大連」「浜城大連」など、大連の魅力を歌い上げた秀作を送り出している。李さんに曲づくりへの足取りと今後の活動などについてインタビューした。

高らかに歌い上げる中日友好


……大連の各種イベント会場に行くと大連を歌い上げた「愛在大連」の流れるようなメロディーをよく聴きます。この歌の作詞作曲者である李長山さんは、どんなお気持ちでこの曲を作ったのでしょうか。

 「これまで3枚のCDアルバムを出していますが、『愛在大連』は2000年に出した2枚目のアルバムに入っています。1枚目は1996年、3枚目は2007年にリリースし、いずれも大連を歌った曲がメーンになっています。1枚目には『亮麗大連』、3枚目には『浜城大連』。大連は海に囲まれた環境に恵まれ、おしゃれな都市でもあり、ここに住んでいる人たちも素晴らしい。そんな素敵な海浜都市の大連を歌でロマンチックに表現したかったのです」

……李長山さんは確か大連の生まれではなかったですよね。

 「ええ、故郷は同じ遼寧省ですが、遠く離れた錦州です。しかも実家は海から100キロも離れたところにあり、海の風景とは無縁でした。しかし、大連海事大学に入学して以来、すでに人生の半分以上を海浜都市の大連で生活していますので、ここが第二の故郷となりました。この大連が大好きで、そんな大連に寄せる思いを込めて歌づくりをしています」

……李長山さんは船乗りからいまは船員養成学校で講師もされています。その李さんが音楽とふれあい始めたのはいつごろからでしょうか。

 「父親の勧めで10歳のころから二胡を習い始めました。先生について勉強しましたが、高校のころにギターに出会い、その奥深さに感動しました。二胡は単音のメロディーが中心ですが、ギターは和音で立体的な表現が可能です。ですからギターは自分の心の内面を歌うことができるのです」

……なぜ作詞作曲を手がけるようになったのですか。

 「確か26、27歳のころだったと思います。歌のコンテストがあり出場しましたが、入賞できずにショックを受けました。この時は他人の歌を歌ったのですが、自分には才能がない、と落ち込んだものです。その時は失恋もしていたし、故郷の両親を想う気持ちも強くなっていました。そこで、自分の気持ちを表現できる曲を自分で作って歌おう、と思ったのです。最初に作ったのが『如果ニイ是来自家郷的小鎮』。故郷に思いを寄せる歌でした」

……李長山さんの曲はスローテンポのメロディーで、気持ちを込めた作品が多いですね。

 「どちらかというと大人の歌だと思います。若い人はアップテンポでリズミカルな曲が好きですが、私の曲は30歳以上の人向きでしょうか。日本の歌にもずいぶんと影響を受けました。古くは山口百恵さんの歌、上海万博でもたくさん歌われた日本の曲が大好きです」

……歌やその他の分野で日本との関係はお持ちでしょうか。

 「大学を卒業後は、3年間ほど船員としてタンカーに乗り込み、秦皇島から千葉まで航海していました。いまから20年近く前のことですが、何度か千葉に上陸しました。そのとき驚いたのが、日本はとても清潔で、おしゃれだったことです。そしてどこか大連に似ている印象を持ちました」

……日本のミュージシャンとの交流計画などはあるのでしょうか。

 「歌で日本のミュージシャンと交流したいという希望を強く持っています。しかし、残念ながらチャンスがなく、その思いはいまだ果たすことができていません。近い将来、何らかの形で音楽を通した交流ができればと願っています」

……最後になりましたが、これからの活動予定をお聞かせください。

 「いま4枚目のCDアルバムの制作にかかっています。十数曲を収録するつもりですが、そのうちの半数以上の曲はすでに出来上がっています。一年後にはみなさんに聴いていただけることと思いますので、楽しみにしていてください」

【経歴】
李 長山さん
 1967年、遼寧省錦州市生まれ。高校まで地元で過ごし、大連海事大学に入学して大連へ。192センチの長身を生かして学生時代はバスケットボール選手として活躍した。大学卒業後は船会社に入社し、タンカーの乗組員として航海生活を送る。3年後に船から下り、現在は商船会社の船員養成学校で後進の指導にあたっている。その傍らで作詞作曲活動を続け、2005年には大連テレビ局が李長白さんの「亮麗大連」をもとに制作したMTV(ミュージックテレビジョン)が、中国観光テレビ番組のコンテストで最高賞を受けた。

【取材を終えて】
  第4弾の大連歌に期待
 見上げるような長身の李長山さん。その大きな体でアコスティックギターを抱えて歌い始めると、柔らかいメロディーと甘い歌声で、周囲をロマンチックな雰囲気に包み込む。その李さんが手がけた曲はすでに100曲以上にもなった。いずれも人間の心や美しい自然など、内面的な表現を歌い上げている。特に大連をテーマにした「亮麗大連」「愛在大連」「浜城大連」の三部作は、大連の魅力を歌詞とメロディーに織り込んだ秀作だ。第4弾のCDアルバムではどんな新しい“大連歌”が誕生するのか、楽しみにしたい。(猪瀬和道)