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 ・・・星空散歩的エッセイ集?


 79. しぶんぎ座って?


 2006年の幕開けです。1996年から書き始めた「星空への招待」10年目。

 近年は苦しい執筆が続いていて、もう年貢の納め時だ(用法がちがう?)、
そろそろ筆を置くべきだ――と陰の声に足を引っぱられつつ、辛うじて続けてきました。

 この10年で何が変わったかと言えば、インターネットの普及でしょうか。以前は
執筆にあたって、おもに天文関係の本を調べながら週イチのペースで書いたものでした。
限られた資料のなかから必要な情報を拾い出すのに苦労することもありましたが、
実際の星空観察からインスピレーションを得て、話題に欠くことはあまりなかったような
気がします。

 ところが今では「本を調べる」必要がないのです。労せずしていつでもどこでも
いとも簡単に情報を得ることができます。個人レベルでの情報発信も容易。
便利な世の中には違いないですが、興味のあることは「検索」して、すぐに辿り着ける
のですから、私がどこかで調べ、かいつまんで紹介したところで、もっと豊富な情報に
誰でもアクセスできるインターネットな世の中にあっては「星空への招待」の意味って
あるのか? という自分の中での疑問が“苦しい執筆”の理由です。

 「星空への招待」が今後も生き残っていく余地があるとすれば、たぶん初期のころ
持っていたような“独自の視点からの発想”ではないかな、と。写真等のレベルアップも
図っていきたいとは思いますが、必ずしも専門的でない星空へのアプローチがあさお流
ではないかと考え直すようにします。

 ・・・むだ話はこれくらいにして。

 この正月、好条件で見られるとされた「しぶんぎ座流星群」がちょっと話題になり
注目されました。
「しぶんぎ座ってどういうの?」というわけで開いてみたのが“全天88星座一覧表”。 
ちなみに「星空への招待」初公開♪ あいうえお順、太字は黄道12宮です。


 ★彡 全天88星座 一覧表 ★彡

星座名 略号 季節 面積(平方度)
1 アンドロメダ And 722
2 いっかくじゅう Mon 482
3 いて Sgr 867
4 いるか Del 189
5 インディアン Ind 294
6 うお Psc 889
7 うさぎ Lep 290
8 うしかい Boo 907
9 うみへび Hya 1303
10 エリダヌス Eri 1138
11 おうし Tau 797
12 おおいぬ CMa 380
13 おおかみ Lup 334
14 おおぐま UMa 1280
15 おとめ Vir 1294
16 おひつじ Ari 441
17 オリオン Ori 594
18 がか Pic 247
19 カシオペヤ Cas 598
20 かじき Dor 南天 179
21 かに Cnc 506
22 かみのけ Com 386
23 カメレオン Cha 南天 132
24 からす Crv 184
25 かんむり CrB 179
26 きょしちょう Tuc 南天 295
27 きりん Cam 757
28 ぎょしゃ Aur 657
29 くじゃく Pav 南天 378
30 くじら Cet 1231
31 ケフェウス Cep 588
32 ケンタウルス Cen 1060
33 けんびきょう Mic 210
34 こいぬ CMi 183
35 こうま Edu 72
36 こぎつね Vul 268
37 こぐま UMi 256
38 こじし LMi 232
38 コップ Crt 282
40 こと Lyr 286
41 コンパス Cir 南天 93
42 さいだん Ara 237
43 さそり Sco 497
44 さんかく Tri 132
45 しし Leo 947
46 じょうぎ Nor 165
47 たて Sct 109
48 ちょうこくぐ Cae 125
49 ちょうこくしつ Scl 475
50 つる Gru 366
51 テーブルさん Men 南天 153
52 てんびん Lib 538
53 とかげ Lac 201
54 とけい Hor 249
55 とびうお Vol 南天 141
56 とも Pup 673
57 はえ Mus 南天 138
58 はくちょう Cyg 804
59 はちぶんぎ Oct 南天 291
60 はと Col 270
61 ふうちょう Aps 南天 206
62 ふたご Gem 514
63 ペガスス Peg 1121
64 へび Ser 637
65 へびつかい Oph 948
66 ヘルクレス Her 1225
67 ペルセウス Per 615
68 Vel 500
69 ぼうえんきょう Tel 252
70 ほうおう Phe 469
71 ポンプ Ant 239
72 みずがめ Aqr 980
73 みずへび Hyi 南天 243
74 みなみじゅうじ Cru 南天 68
75 みなみのうお PsA 245
76 みなみのかんむり CrA 128
77 みなみのさんかく TrA 南天 110
78 Sge 80
79 やぎ Cap 414
80 やまねこ Lyn 545
81 らしんばん Pyx 221
82 りゅう Dra 1083
83 りゅうこつ Car 494
84 りょうけん CVn 465
85 レチクル Ret 南天 114
86 For 南天 398
87 ろくぶんぎ Sex 314
88 わし Aql 652

 季節の分け方にやや「?」もありますが、それは参考程度に見ていただくことにして
本題の「しぶんぎ座」ってどこにもないんですよね。 実在しない。


 そもそも私としては「 りゅう座ι(イオタ)流星群 」の名称のほうが馴染みがあったので、
天文雑誌などで「あくまでも正式名称は“しぶんぎ座流星群”なので、こう呼ぶようにしたい」
などと書いてあるのを読むと、いつから変わったんだろ?という感じがあります。

 流星群の名称は、その群の輻射点(放射点)がある星座名を取って名付けられますが、
この しぶんぎ座流星群 は りゅう座ι(イオタ)星付近に輻射点があり、ここには1928年まで
現在は廃止された「壁面四分儀座」という星座があったことから、流星群にだけこの名が
残っているとのこと。
 下の画像、中央のの辺りが輻射点です。

 ↑ りゅう座付近 (StellaNavigatorにて再現)

 しかし、このポイントが正しいとすると、輻射点は うしかい座の領域ではないでしょうか? 
ならば “うしかい座流星群”とは呼ばないのか?! と私ごときが異議を唱えたところで
誰も賛同しないとは思いますが。

 ↓ ろくぶんぎ座


 上の ★彡88星座一覧表★彡 を見ると、しぶんぎ座はないですが、「ろくぶんぎ座(87)」
「はちぶんぎ座(59)」というのが見つかります。
 たぶん同じような形をした、星の高度や角距離を測定する器具だったのではないでしょうか。
はちぶんぎ座には天の南極があり、目立つ星はありませんがじつは重要なポジションにいる
星座です。(日本からはまったく見えません)

 さて、月明かりもなく、出現ピーク予報時刻の1月4日午前2時頃〜が夜中にあたっている
日本が観測チャンスとされた今年のしぶんぎ座流星群でしたが、雪雲に覆われて流星どころ
ではない地域も多かったようです。降らすなら雪より流星を!と日記にも書きましたが大雪の
被害に遭われている皆様にはお見舞い申し上げます。

 実在しなくても名前が残っている星座、実在しても目立たない星座・・・ いろいろあります。
かつてあった星座が再編され別の星座になったり、大きすぎるからと分割されたり(アルゴ座
のように)、かの国の市町村合併や省庁再編、分割民営化のようではないですか、なんて
思うのは私だけ? 福島県内だけでも平成の大合併により90市町村が61になりました。

まあ星空の世界では今後も“星界再編“の流れが続くーということはあり得ないですけどね。


 ★星空への招待★  (2006年1月 文責・あさお)