■海外版(北米版)のGBA作品。海外で人気の高い「マイクロマシーンズ」シリーズやPCエンジンの名作「モトローダー」を彷彿とさせるトップビュー視点の格闘レースゲーム。まずゲームを始めると自分の使用するドライバーを選択する画面が現れる。その画面に映るキャラはどいつも皆イカれた悪そうな顔つきの奴らばかりでテンションが高まる。その中からお気に入りのヤツを決め、マシンをセッティングしたらレースの開始だ。レース中に使えるアイテムは、前方の敵を攻撃する『ロケット』、後方の敵に有効な『マイン』、一定時間マシンのスピードを加速させる『ニトロ』の3種類。これら3つのアイテムをうまく使いこなせなければ上位入賞は難しい。また、レース本戦前には「賭け」に参加することができる。賭けに参加すると「1位になれ」「ヤツをリタイアさせろ」「規定時間内に完走しろ」などのノルマがプレイヤーに課せられる。これらノルマを見事達成してレースに勝利した場合には「自分がベットした金額×賞金」を得る事ができるわけだが、失敗した場合は掛け金が返ってこないというリスクもあるので注意したい。賭け以外にもレースで上位入賞すれば賞金を獲得でき、所持金を増やす事が出来る。その所持金を使ってエンジンやタイヤの性能を上げたり、ロケットとマインの弾を補充したり、車のダメージを回復したりとお金は無駄に出来ない。

KARNAAJ RALLY

販売 / JARECO ENTERTAINMENT
製作 / PARAGON 5
プレイ人数 / 1〜2人

■グラフィック面では、あらゆる物が細かいところまで緻密に描き込まれているのに驚かされる。コース脇で手を振っている観客達に接触しそうになれば轢かれてたまるかと咄嗟に逃げ出したり、フラッシュをたいてカメラで写真を撮っていたりとかなりの芸の細かさ。空には鳥が飛び、川には魚が跳ね、さらにはコースによってはアザラシやイグアナなどの生き物がコースを横切る面もある。そのアザラシとイグアナは「グチャッ!」とリアルに轢けてしまうあたりもこのゲームならでは遊び心だ。ちなみに人間も轢く事が出来、悲鳴と共に血だまりができるというサービス満点さ。一方地形の高低差の表現も見逃せない。谷に掛かったつり橋や、崖沿いの道などを走行する時にはその立体感に思わずヒヤッとするほどだ。更には車のブレーキの跡やマインの爆発の焦げなどもコース上に残るといった凝り様はまさに脱帽である。

■レースゲームといえば3D視点が常識なこのご時世に、時代遅れともいえるトップビュー視点を採用した本作は確かに地味に思われがちである。しかし本作はGBAという携帯機で遊ぶ作品であることを忘れないで欲しい。手のひらに収まる程のGBAの小さな画面の中に広がる小さなジオラマの世界。その中でラジコンを操作するかのごとく車をチマチマと走り回す感覚は、据え置き機では決して味わうことが出来ない携帯機ならでは醍醐味と言えるだろう。また緻密なグラフィックによりその箱庭の世界を非常にリアルに構築できており、それが子供向けではない世界観と相まって「マイクロマシーンズ」などとはまた違ったオリジナリティを上手く出せている点も評価できる。海外のゲームサイト「GAMESPOT」でのスコア(評価)が高いのも頷ける本作は『大人向けマイクロマシーンズ』と呼びたくなるような良作レースゲームである。

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■操作性は何も問題ないほど良好だがドリフトがしやすい仕様なので少し滑りやすく感じる人もいるかもしれない。しかしこのドリフトを駆使して急カーブをキュキュキュッ!と、抜けていくのがかなり爽快で、プレイヤーの腕の見せ所でもある。また難易度はゲーム開始時に3段階から選べる。自分のレベルにあった難易度をチョイスしよう。それでも難しいという人にはどのコースでも有効な「先攻逃げ切り」作戦がいい。スタート直後にニトロを使って敵の集団の前に飛び出し、そこにマインをセットして敵集団を一網打尽にクラッシュさせる。その後は追い着かれないように逃げ切るといった感じだ。一度でも後続集団に巻き込まれると敵の邪魔が激しいので一位に返り咲くのは容易ではないので注意しよう。

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