PCV-RX53

いろいろ

Tips02.スタンバイと休止状態


 M/Bを換装した場合や、RX53純正M/BにOEMのBIOSデータを使用した場合に気になるのが、スタンバイや休止状態からのGigaPocketでの録画。
 「スタンバイ」や「休止状態」というのはWindowsでの言い回しで、省電力規格「ACPI」におけるPCの動作状態ではそれぞれ、「S3」、「S4」と言われます。
 これらの状態を「スリープステート(SleepingState)」といいます。
 PCの省電力が叫ばれる以前に似たような規格で「APM」という規格があったんですが、この規格は基本的にBIOSが主となって電源管理を行い、OSでは大まかな管理・設定しか出来ませんでした。
 これをOS主体で管理をするように規定したのがACPIです。
 ノートPCではバッテリの持ちが重要なため、各社が独自の電源ユーティリティをツールとして採用していました。CPUの動作クロックやら電源供給、LCDの輝度などまで管理して、今のACPIと同じような事をツールでやってたんですねぇ。
 で、ACPIで規定されているスリープステートとPCの動作状態は以下の通りです。
スリープステート PCの動作状態
S0 通常の起動状態
CPU、チップセットへの電力ON
消費電力 大
S1 CPUへの電力供給ON(キャッシュへの電力供給のみOFF)、チップセットへの電力供給ON
消費電力 中
S2 CPUへの電力供給OFF、チップセットへの電力供給ON
消費電力 中
S3 CPU、チップセットへの電力供給OFF
メモリに状態が保存される
消費電力 小
STR:Suspend To RAM
S4 CPU、チップセットへの電力供給OFF
HDDに状態が保存される
消費電力 極小
STD:Suspend To Disk
S5 通常の電源OFF状態
CPU、チップセットへの電力供給OFF
状態は保存されない
消費電力 極小
 上のようにACPIではS0〜S5までが規定されていて、Windowsでの「スタンバイ」はS1〜S3、「休止状態」はS4となります。
 休止状態は状態の保存をHDDに行い、電源はOFFになっている状態で、再開させるには電源ボタンを押して起動する必要がありますが、消費電力は通常の電源OFFと同じになります。
 「Suspend To Disk」と呼ばれ、「ハイバネーション」や「Save To Disk」などとも呼ばれます。
 ややこしいのが「スタンバイ」です。
 『「スタンバイ」はS1〜S3』と書きましたが、この状態はBIOSで管理をする必要があります。
 S1はCPUキャッシュへの電力のみを落とした状態で、他のどの状態よりも速く復帰が出来ます。
 しかし、電力供給がOFFになっているのはCPUキャッシュのみであるため、消費電力は通常起動時と殆ど変わりません。
 S3は「Suspend To RAM」と呼ばれ、「サスペンド」などとも呼ばれます。
 状態の保存をメモリに行うため、S1よりは遅いですが休止状態よりは素早く復帰が出来ます。
 メモリに状態を保存するので、メモリには電力供給がされているため休止状態よりも消費電力は大きくなります。
 BIOSの初期状態はだいたい「S1」になっているので、これを「S3」にしないといつまで経ってもFANが止まらないとか、電気代がかかるなんて事になってしまいます。
 BIOSの「Power Management SETUP」で「ACPI Suspend Type」などとなっているところで「S3(STR)」にします。
 で、RX53に使われているP4B-LXにはこの項目が無いんですねぇ。
 「ACPI Suspend To RAM」をEnableにすれば大丈夫だと思うんですが....。
 実はこのS3、M/BのBIOSによって状況が全然違うんです。
 S3に対応はしているが、他の特殊な機能により移行できないとか、復帰途中でコケるとか....。
 その特殊な機能とはFANコントロールだったり、レガシーポートやUSBデバイスだったり....いろいろらしいです。(^_^;
 S3は厳密に言えば、USBやPS/2のデバイスからは復帰しない(させない)ように規定されているようなんです。
 となると、この規定に沿って厳格に作られたBIOSからでは、S3状態からリモコンでRX53を復帰させるということが出来ないということになるんですねぇ。
 でも、だいたいのM/BのBIOSでは「Power On By Keyboard」や、「USB Wakeup From S3」などとUSB、PS/2デバイスから復帰をすることが可能になっています。
 が、それが出来ないBIOSの場合、リモコンからの起動は不可能です。
 さらに不幸なことに、このS3に移行するには、PCに接続しているデバイスがすべてS3に対応していないと移行できないんですねぇ。
 古いPCIカードやAGPカード、あるいは光学ドライブすべてです。
 RX53に使用されているデバイスは大丈夫ですが、増設しているデバイスで古いモノや特殊なモノがある場合には注意が必要です。
 
 GigaPocketからの予約録画を行うときにスタンバイにする場合、このS3に完全対応させるのがポイントになります。
 完全対応していない場合、スタンバイからの復帰が出来なかったり、復帰が出来たとしても録画が開始されなかったり失敗する場合があります。
 M/Bを換装するときには重要なポイントですが、対応するかどうかというのは組んでみないことには判らないので厄介です。
 私の使用しているGigaByte「GA-8I915G-MF(Rev2.0)」は何とか使えます。
 通常は休止状態にしてあるのですが、休止状態からでも復帰→録画→休止が出来てます。
   
 しかし、Microsoftも微妙な訳をしましたねぇ。
 「スタンバイ」も「休止状態」も同じような気がするんですが....。
 まぁ、Windowsを使っている人には「スタンバイ」、「休止状態」で通じますが、他のOSを使用している人や、昔の人達にこの言葉を使うと....
 「『スタンバイ』!?『サスペンド』だろう!」
 とか、
 「『休止状態』!?『ハイバネ』だろう!」
 とか、
 「どっちがどっちだか判らん!」
 とか言われちゃうので注意して使いましょう。
 そのときにはきちんとスリープステートで言った方が万事上手く収まるかもしれません。
 「サスペンド」も「ハイバネ」も意味的には微妙なんですけどねぇ。(^_^;
 
 ちなみに最近よく耳にする「拡張C1ステート」というのもACPIで規定されているCPUの状態です。
 C1がアイドル状態、C2が動作クロックなどを停止させて消費電力を下げている状態です。
 この間にあるのが「拡張C1ステート(C1Eステート)」です。
 OS側からは、C1はCPUが動いているように見え、C2は休んでいるように見えます。
 そのため、C2からC1への移行ににタイムロスが生じるのですが、C1EステートはOS側からは動いているように見えます。
 それでいて消費電力はC1よりも少ない状態です。
 サボり方が上手いって事でしょうね....私も仕事中にC1Eステートになりたい....上司からは仕事をやっている様に見えるが、実は成果は半分以下!ってまずいですね。(^_^;

(工事中....。)